週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


防災庁設置法と金融商品取引法改正法が成立

(法案動向)

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 防災庁設置法案とその関連法案が7月13日の参議院本会議で原案通り可決・成立した。10日の災害対策特別委員会では、19項目の付帯決議が採択された。2026年11月1日の発足を目指す。
 防災庁は内閣直下に設置。防災庁の事務を統括する防災大臣、副大臣、大臣政務官、事務次官の下に「総合政策」「災害事態対処」「防災計画」「地域防災」の4部門を配置して▽防災に関する基本的政策・国家戦略の立案、▽徹底的な「事前防災」の推進・加速の司令塔、▽発災から復旧・復興までの災害対応の司令塔ーーとしての役割を果たす。また、防災庁の地方機関「防災局」も創設する。今後「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震」及び「南海トラフ地震」への対応を想定して設置箇所の選定に入る。なお、原子力災害や気候変動、災害廃棄物対策などの防災対策は、引き続き関係府省庁が担う。
 一方、15日の参議院本会議では、「金融商品取引法及び資金決済法」の改正案(2871既報)が原案通り、賛成多数により可決・成立した。東証プライム市場の上場企業に対して、段階的に気候関連サステナビリティ情報の開示と第三者保証の義務付けなどを柱にしたもので、今後第三者保証など詳細を詰め、27年4月1日の施行を目指す。
 他のエネルギー・環境関連では、国土交通省提出の「建築物省エネ法」改正案が衆議院通過、16日に参院国土交通委員会で審議入りした。会期末が17日から25日まで延長されたため、成立する見込みとなった。






メガソーラーアセス対象規模4万→2万kW以上に

(環境アセスメント)

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 石原宏高環境相は17日の閣議後会見で、環境影響評価法の施行令改正を閣議決定し、メガソーラーのアセス対象規模を、第1種事業について「4万kW以上」から「2万kW以上」へと適用範囲を拡大したと発表した。施行日は27年4月1日を予定する。
 昨年12月に関係閣僚会議で決定した「メガソーラー対策パッケージ」を踏まえて、経済産業省と合同で「太陽光発電事業等の環境影響評価検討会」を設け、環境アセス法の対象規模の見直しを議論してきた。第1種のほか、スクリーニングを求める第2種対象事業も「3万kW以上4万kW未満」から「1万5千kW以上2万kW未満」へと範囲を拡大する。これと併せ、アセス手続きと工事計画届出、設備運営の段階ごと確認と監視強化、指導等の取組強化も図る。






秋田市・由利本荘市風力計画に環境アセス意見

(環境アセスメント)

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 環境省は17日、秋田市及び由利本荘市に日本風力エネルギー鰍ェ計画する最大13万8600kWの「(仮称)岩城・雄和風力発電事業に係る計画段階環境配慮書」に対して、石原宏高環境大臣意見を赤沢亮正経済産業大臣に提出した。
 環境大臣意見では、▽事業想定区域では周辺で他事業者による風力発電の環境アセス手続きが実施中であり、これとの累積的な影響の調査・予測・評価を踏まえた配置等の検討、▽想定区域周辺に存在する住居等への騒音及び風車の影の影響の回避、▽猛禽類など渡り鳥ルートと重複の可能性があり、鳥類への影響の予測・評価と影響の回避――などを指摘した。
 さらに大臣意見では、事業者による今回の環境配慮書において発電設備の単機出力及び設置基数が複数案示されているものの、それら案ごとの環境影響の重大性程度が比較検討されていないとの意見も示された。事業者による複数案は、単機出力が4200kW×33基、同6500kW×21基、同8000kW×17基となっていた。







立憲など5会派「水俣病被害者救済新法案」提出

(公害健康被害補償)

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 水俣病の被害者完全救済を目指して立憲民主、共産、れいわ、社会民主、沖縄の風の5会派が共同で9日、「国による全ての水俣病被害者の救済の実現に向けた給付金等の支給に係る制度の創設に関する法律案(水俣病被害者救済新法案)」を参院に提出した。
 水俣病公式確認後70年の節目として、「ノーモア・ミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議」などの要請を踏まえて、再提出した。法案は、給付金の対象者と手続き要件等を規定。対象地域は政府の水俣病特措法では地域外とされながら魚の多食の証明などで例外的に救済が認められた人が含まれる地域まで広げるとともに、特定症状及び立証の緩和、申請期限を設けないなど概ね昨年の法案の内容を踏襲した。ただ、今年1月の衆院選で立憲など法案提示した野党の議席が激減したため、成立は一層険しくなっている。






環境省、市街地クマ体制強化で対策チーム編成

(自然再興・生物多様性)

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 石原宏高環境相は7月17日、省内に「市街地クマ出没対策チーム」(アーバンベア対策チーム)を設置したと発表した。チームは自然環境局長をトップに、本省職員及び地方環境局のクマ対策専門官等で構成。今後、▽市街地へのクマ出没に備えた安全対策の強化 (出没に備えた平時の対策事例及び出没時の安全対策事例等の共有、市街地出没時の監視・モニタリングの強化等)、▽クマ被害対策に係る技術の導入促進(捕獲、不動化、見回り、モニタリング、搬出等の被害対策に関する技術動向の把握・整理、ドローン・ICT・AI等の新技術の活用可能性調査など)に取り組む。22日に省内で初会合を開く。
 石原氏は会見で、「クマの市街地等への出没が相次ぎ、多くの人身被害が発生している。このため、市街地など人の生活圏へのクマの出没を未然に防止し、市街地に出没した際の対応強化を推進するため、新たにアーバンベア対策チームを設置した。これにより、国民の安全・安心な暮らしを取り戻す」と語った。会見では自然との共生を問われ、「これはあくまで緊急的措置。環境省が掲げる自然との共生の実現に向け展望を持ってしっかり取り組む必要がある」との問題意識も示した。









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