原子力規制委の17年度予算、監視・検査体制強化 エネルギーと環境
週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


電再建の共同事業化など、他社と提携進まず

(電力・ガス)

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 東京電力ホールディングス(HD)は先月30日、再建計画の「新々総合特別事業計画」(今年5月策定)への取り組み状況を公表した。新々総特では、福島原発事故関連の廃炉費用8兆円と被災者賠償4兆円、除染費用4兆円を確保するため、今後年間5000億円の利益確保と企業価値の向上を果たすとしていた。このため、送配電部門と原子力部門を中心に、他社との連携や共同事業の公募など事前準備を進める方針を明記していた。
 当日、文鋏誠一副社長が会見した内容によると、企業価値向上への取り組みでは幅広く関係者との意見交換などを行ったが、パートナー選定には至っていない状況という。また選定方法についても、必ずしも公募方式にとらわれず個別に働きかけを行うとトーンダウンしている。このため、国に対して再編や統合の誘導策となる環境整備(例えば原発電気の固定価格制)の具体化を要望した。
 原子力事業は新々総特において、東通原発(青森県)の共同投資を打ち出しているが、他社からの具体的な動きはこれまで出ていない。関係筋によると、原子力事業の提携はむしろ国が将来的なグランドデザインを示すのが先決という指摘が強い。


エネチェンジ関連会社、電力撤退支援サービス

(電力・ガス)

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 エネルギー料金比較サイト大手エネチェンジは27日、同社グループ会社のスマップエナジー社が電力事業撤退を検討する新電力に対して、人工知能(AI)解析技術を用いて売却価格を最大化する事業撤退支援サービスを開始したと発表した。11月に入り賃貸住宅デベロッパー大手の大東建託のグループ会社で、家庭向け新電力シェア5位の大東エナジーが電力小売り事業を撤退するなど、新電力の経営破綻と事業撤退が本格化している。
 スマップエナジー社の撤退支援サービスは、電力AI解析技術を用いて需要家の電力消費パターン別に階層分けをして、階層ごとに複数の電力会社へオークションを実施。撤退する新電力の売却価格を最大化する。支援サービスの料金は、売却価値を最大化することにより追加で生じた価値の中からの支払い可能な料金体系による成功報酬制のため、事業撤退にかかる費用の増加はないという。


港湾洋上風力設置基準の統合基準、年度内策定へ

(省エネ・新エネ)

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 経済産業省と国土交通省は11月24日、「港湾における洋上風力発電施設検討委員会」(委員長;牛山泉・足利工業大学理事長)を開き、洋上風力発電設備に関する審査基準の最終取りまとめに向けた方針を示した。
 港湾区域内に洋上風力発電設備(着床式)を設けるためには、電気事業法に基づく工事計画届出の審査(発電用風力設備技術基準)と、港湾法の占用許可制度に基づく審査(公募対象施設等基準)が必要となっている。この二つの審査の円滑化を図るため、両省は合同で各基準の「統一的解説」の策定を進めてきた。
 同日の会合では、その取りまとめ方針として、▽策定にあたっての留意点、▽風力発電設備の要求性能、▽設備に作用する自然条件の把握と対応措置、▽構造設計の基本方針と手順、設計法と構造解析、照査の考え方――などを示した。年度内に策定する。
 また、両省はこの解説とは別に、港湾法に対応した「工事実施方法の審査指針」を年度内に、港湾法と電事法に対応した「維持管理方法の審査基準」を来年度中に取りまとめる予定。港湾区域内への洋上風力発電導入計画は、鹿島港と北九州港の港湾内が先行、他に石狩湾新港、むつ小川原港、能代港、秋田港、酒田港などで推進中


重量車の燃費基準強化へ、EVも電費検討へ

(省エネ・新エネ)

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 経済産業省と国土交通省は総合エネ調査会と交通政策審議会の合同会議を11月29日に開き、省エネルギー法のトップランナー制度に基づくトラック・バスなど重量車の燃費基準の改定案をまとめた。意見募集後、その結果を踏まえ来年4月に告示改正を行う。
 重量車に関しては15年度を目標とした燃費基準を2006年に導入しており、すでに全社が目標達成済み。このため、両省は昨年12月から新燃費基準の設定に向けて、(1)対象となる範囲、(2)目標年度、(3)エネルギー消費効率の測定方法、(4)燃費区分、(5)達成判定方法と目標基準値、(6)表示――などの検討を進めてきた。このうち目標年度は25年度と設定。区分と基準値は、「トラック等」「トラクター」「路線バス」「一般バス」のそれぞれについて、車両総重量による区分ごとに目標基準値を設定した。新基準を現行基準と比較すると、トラック等は14.5%、トラクターは3.7%、路線バスは5.1%、一般バスは7.2%の基準強化に相当するという。
 また、今回のとりまとめに際して、同制度では適用対象外となっている「電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車」への対応方針も示した。それによると、▽現段階では販売台数比率が0.1%にも満たないため規制対象とはしないが、今後評価に加えるための検討を始める、▽来年度に作業部会を立ち上げて電費等の測定方法の検討を開始、2年を目途に取りまとめる。その成果を踏まえ、合同会議で導入評価の具体的方法の検討を行う――方針を明記した。


森林環境税、年額1000円で24年度実施を想定

(税制改正)

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 自民党は30日、税制調査会小委員会を開いて「森林環境税」について議論、1人当たり年間1000円を個人住民税に上乗せして国が徴収する方針を固めた。同税の納税義務者約6200万人が課税対象となり、税収規模は年額約620億円となる。
 これら税収は、森林面積などに応じて市町村に振り分ける。その一部を都道府県にも配分する。導入時期は、東日本大震災の復興財源として上乗せしている増税措置期限が切れる24年度からとする案が有力。ただ、林野庁は税収の充当を予定する「新たな森林管理システム」の立ち上げを19年度から予定しており、その前倒しを求める声も強い。
 「新たな森林管理システム」は人工林(森林面積2500万haのうち1000万ha)の約半数が主伐期を迎えようとしている中、森林所有者のほとんどが零細で経営意欲が低くその7割が主伐の意欲がない中で、林業経営者のうち7割が規模拡大の意向を持っているため、この両者をつなぐ新たな制度を設けるもの。具体的な施策の柱は、(1)森林所有者に適切な森林管理を促すため森林管理の責務を明確化する、(2)森林所有者自らが森林管理を実行できない場合に市町村が森林管理の委託を受け意欲と能力のある林業経営者に繋ぐスキームを設ける、(3)再委託できない森林および再委託に至るまでの間の森林においては、市町村が管理を行う――などを想定している。同庁はこれを今後、新法にまとめ、次期通常国会に提出する方針だ。
また、政府の規制改革会議は29日、森林・林業改革を柱の一つに据えた「規制改革推進に関する第2次答申」をまとめ発表した。


小池東京都知事、アセス条例見直しを表明

(環境影響評価)

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 東京都は環境影響評価条例の改正に乗り出す。小池百合子知事が1日の都議会での所信表明で明らかにした。環境影響評価審議会に月内に諮問し、審議を始める。施設の建て替えや改修などで環境アセスが必要になる基準を明確にする。現行条例は1980年に制定。道路等インフラや建築物、その他施設の新設や増設の際に環境アセスを行うよう定めているが、建築物等の建て替えなどに対する適用基準等があいまいになっていた。都市インフラの老朽化が進むなか、工場や道路などインフラ別に、施設更新等の際に環境アセスが必要になる事業内容や規模などの適用基準を明確化する。
 このほか所信表明では、▽カーボンオフセット等を活用した「ゼロ・カーボンデイ」の世界への発信、▽都主催で来年5月に環境国際会議を開催、▽年度内に無電柱化推進計画を策定――などを明らかにした。





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