週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


経済安保等と産業競争力法改正案、衆院通過

(法案動向)

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 我が国の経済安全保障確保方策の強化と、企業の産業競争力の維持発展を目指す2法案が5月19日と14日の衆院本会議で可決され、参院に送付された。
 可決されたのは内閣府提出の「経済施策を一体的に講ずることによる経済安全保障確保推進法及び国際協力銀行法改正案」(経済安保等改正案)と、経済産業省提出の「経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的発展を図るための産業競争力強化法等改正案」(産業競争力強化法等改正案)。前者は天然ガス、重要鉱物、半導体、蓄電池、ドローンなど特定重要物資の供給に不可欠な企業活動(技術開発等を含む生産基盤強化や備蓄等を想定)を特定して助成、ツーステップローン、利子補給などの支援措置を講じる。併せて国際協力銀行による支援措置を拡充。経済安保上重要な海外事業計画を国が認定し「劣後出資」などをできるようにする。経済安全保障シンクタンクも創設する。同法案は一部修正がなされ、中東情勢等を念頭に、付則に「政府は経済活動で国や国民の安全を損なう事態を防止するための必要な措置を検討して講ずる」ことを追加した。
 後者の産業競争力強化改正案は、企業の大規模な設備投資を促進するための減税措置と融資・債務保証等金融支援措置、工場立地法の緑地規制緩和措置等を行う。これに続き衆院では「産業技術力強化法改正案」の審議に入る。「電気事業法改正案」はその後になる見通し。






経産省、夏季電力需給対策で節電要請なし

(電力・ガス)

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 経済産業省は20日、2026年度夏季の電力需給対策を取りまとめた。同省は今夏の電力需給の安定化に万全を期す観点から、昨夏に引き続き発電事業者に対する保安管理の徹底の要請などの供給力対策を講ずる。需要家への節電要請は実施しない。
 今夏の電力需要に対する供給力の余力を示す予備率は全国エリアにおいて、安定供給に最低限必要とされる予備率3%を確保。経産省は中東情勢の結末が見えない中でも、夏季の節電要請を実施しないという。他方で異常気象や発電所の休廃止の進展、火力発電所の東京湾・太平洋沿岸への集中など、自然災害に対して脆弱な構造にあることを踏まえると、電力需給は予断を許さない状況とも指摘。このため、経産省は具体的な供給力対策として、電源の補修点検時期の調整や電力広域的運営推進機関によるkW・kWhモニタリングの実施、再エネ、原子力等の脱炭素電源の最大限活用を講じる。また需要対策として工場等のDR促進、家庭用蓄電池等の導入支援などを進める。さらに産業界や自治体等と連携し需給逼迫時における体制を構築するという。






森電事連会長、六ケ所再処理工場の26年度竣工全力

(電力・ガス)

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 森望電気事業連合会長(関西電力社長)は22日の定例会見で、▽東京都小笠原村が受け入れた放射性廃棄物(いわゆる核ゴミ)の最終処分に関する文献調査、▽26年度中に竣工するとしてきた青森県六ケ所村の再処理工場への体制支援、▽今夏の電力需給見通し――の3点について、現在の認識と見通しなどを語った。
 一つ目は、小笠原村の渋谷正昭村長が村民説明会などを開いたうえで、経済産業省からの文献調査申し入れを受け入れた対応について、「改めて、渋谷村長はじめ地域の皆様に感謝と敬意を表したい」と述べた。さらに、核ゴミ最終処分の今後の対応に触れ、小笠原にとどまらず対象地域拡大を推進していくことの重要性を指摘した。
 二つ目の再処理工場竣工に関しては、原子力規制委員会の対応を含めて、22年設立した「サイクル推進タスクフォース」に派遣する要員をさらに30名程度増やして、原燃を最大限支援する決意を示した。
 三つ目の今夏の需給対策では、東京エリアが予備率3%台で不安定部分もあるものの全国エリアにおいて燃料調達と供給力確保ができているとして、節電要請も否定した。ただ、今夏の猛暑レベルを懸念する声もある。







エネ庁・環境省、CCS法全面施行で指針策定へ

(CC(U)S)

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 経済産業省資源エネルギー庁と環境省は21日、総合資源エネルギー調査会と中央環境審議会のCCS事業制度関連の合同会議を開き、両省が共管する海域におけるCCS(二酸化炭素回収・貯留)の貯留事業等に関して、事業を安全かつ円滑に運用するためのガイドラインを策定する方針を示した。
 CCS事業法が22日付けで全面施行されたことを踏まえた措置で、関連する政省令事項等の詳細をガイドラインにまとめる。具体的には、貯留事業の許可基準(CO2安全貯蔵の要件)や許可手続き(公告・縦覧等における地域住民への説明事項等)、貯留事業実施計画の認可事項、モニタリング方法(モニタリング計画に定める項目・方法・頻度等、CO2漏洩防止措置と漏出時の影響評価)などに関する具体的内容を規定する。次回会合でガイドライン案を提示し、全体を固める。
 CCS事業法は2024年5月に公布され、3段階に分けて施行を進めてきた。最後の第三弾施行は、CO2貯留事業のほか導管輸送事業やCO2圧入後の閉鎖措置、JOGMECの管理措置、事業者による拠出金納付等資金確保関連などを措置した。JOGMECが進めている「先進CCS事業」では現在9案件が詳細設計等を実施中で、26〜27年度にかけてそれぞれ最終投資判断を行う計画となっている。






石連、原油代替調達によるコスト増支援を要望

(石油・LNG等)

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 石油連盟の木藤俊一会長(出光興産会長)は20日の定例会見で、中東情勢の混乱に伴う原油や石油製品の供給不安について日本全体の必要量は確保されているとして、国内の石油製品を直ちに需要抑制する必要ないとの見解を示した。代替調達と備蓄分の一部放出で必要量は確保できており、各製油所も何とか稼働できていると強調。ただ代替調達にかかるコスト増については、最終製品に転嫁せざるを得ないと述べた。
 また、木藤会長は15日に開催した有識者会議の資源・燃料分科会についても言及。「石油業界としてもエネルギーサプライチェーンの強靭化に引き続き取り組むが、一方で代替調達による輸送コストの上昇など様々なことがこれから見込まれる。これらを社会全体でどのように対応していくかについて丁寧な議論が必要」と語った。
 ホルムズ海峡の実質的な封鎖を受け、石油元売各社は北米や中南米、ロシアなどに調達先の分散を進めているほか、中東産でもホルムズ海峡を避けて運ぶ対応をしているが、調達先の多角化には新たな設備投資は避けられないため政府に支援をお願いしたいと指摘した。









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