週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


G7サミットで共同声明、温暖化対策は後退

(国際エネルギー・資源・環境一般)

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 フランス東部のエビアンで開催されていた先進7ヵ国首脳会議(G7サミット、表紙に写真)は6月17日に閉幕、包括的な共同声明をまとめるとともに、ワーキング・ランチ等での「地政学的課題に対するG7首脳声明」「需要鉱物のサプライチェーン確保に関するG7首脳宣言」などを発出した。ただ、長年にわたって恒例だった包括的な「首脳宣言」は昨年同様、見送りとなった。
 共同声明では、今サミット直前に合意された米国とイランの戦闘終結覚書などを反映、▽ホルムズ海峡の船舶通行料徴収に反対、▽ウクライナへの揺るぎない支持の表明、▽ロシア経済への圧力を強化して石油・ガス分野を含めた制裁措置の強化、▽(中国を念頭に)東・南シナ海、台湾海峡での力による現状変更の試みに反対――などを指摘した。特に、我が国経済にも大きな影響を及ぼすホルムズ海峡でのイランによる通行料徴収方針に対しては、「航行に対する制限なく、かつ通航料なしが国際貿易の基盤」として、強く反対した。
 ただ、この共同声明では議長国フランスが、出席したトランプ米大統領に配慮、G7サミットで長年重視されてきた地球温暖化対策の国際的な強化・拡充にはほとんど言及されず、11月に開催されるCOP31にマイナス影響を及ぼしそうだ。
 3日間の今サミットにほぼフル出席した高市早苗首相は主要国との個別会談を積極的にこなしたほか、ワーキング・ランチ等ではエネルギー・資源問題に関して、▽日本はG7や同志国との連携により需要鉱物供給網の取組強化と公的金融機関による支援の推進を図る、▽日本発の「パワー・アジア」とともにIEAと連携する各国への石油備蓄強化支援を具体化――などを提示した。






熱中症対策実行計画改定を審議、自民も要請

(地球温暖化対策)

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 政府は18日、「熱中症対策推進会議」(議長;石原環境相)を開き、気候変動適応法に基づく「熱中症対策実行計画」の改定に着手した。会合では、各府省庁の取組状況について報告するとともに、環境省が論点を示した。2023年度に閣議決定された同計画を、今年度中に改定する方針。
 示されたテーマの柱は@目標のあり方、A関係省庁の役割分担と連携のあり方、B自治体、産業界等の関係主体の取組の促進・支援、C熱中症警戒アラート等の情報発信のあり方――など。@では「中期的な目標(30年)として熱中症死亡者数(5年移動平均死亡者数) を現状から半減を目指す」としているが、新たな目標年と指標の内容、目指す数値などを検討する。特にCでは、同アラートの情報発信・活用のされ方が適切か検証して、「熱中症予防行動と行動の制限とのバランス」などについて検討する。
 自民党の熱中症対策推進議員連盟(井上信治会長)は19日に提言を石原環境相に提出。現在の「30年までに半減(直近1500人)」との中期目標に関して「まずは早期に1000人未満へ減らす」ことなどを要請。計画改定に反映するように求めた。






太陽電池再資源化集約化実証で、E&ESなど採択

(資源循環)

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 環境省は6月19日、太陽光パネル再資源化施設の大規模集約化を見据えた効率的な収集・運搬のための実証・調査事業(委託事業)の採択者を決定した。2030年代後半以降の大量廃棄に備えて、効率的・広域的な収集運搬のあり方を実証し、喫緊の課題である運搬費用や再資源化費用の低減を目指す。6件応募のなかから@イー・アンド・イー ソリューションズ(E&ES)、A太陽光パネルリユース・リサイクル協会、Bリサイクルテック・ジャパン――の3件を選定した。
 @は、福島県内で使用済み太陽光パネルの再資源化施設が存在しない地域における中間集積を実証する事業。中間集積(入荷・選別・保管・出荷)を試行し、事業の収支に係るデータを取得の上、効率的な収集運搬が成立しうる条件・要件を抽出・整理。県内外への横展開を見据えた手引きを作成する。Aは、再資源化施設の大規模集約化と高度工程化を見据えた効率的な収集運搬モデルを構築・実証する事業。主に九州地域で実施する。Bは、既存の高頻度・高密度な運搬網に使用済み太陽光パネルの収集運搬を組み込み、処理施設への効率的な収集運搬を実証する事業。同社が属する産官学のプロジェクトチームの「あいちサーキュラーエコノミー太陽光パネル循環利用プロジェクトチーム」が共同実施する。委託費は上限1億円/件。







川崎市と三菱化工機が循環型社会で連携協定

(資源循環)

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 川崎市と三菱化工機は15日、「川崎市における循環型社会の実現に関する連携協定」を締結したと発表した。協定は、川崎市におけるサーキュラーエコノミー型産業の振興と発展、資源及びエネルギー循環の実現を目的としたもの。
 協定では三菱化工機が有する環境対応・エネルギー創出などの技術と知見、川崎市が有する施設や場など、それぞれが持つ資源や技術、ネットワーク等を活用し、@川崎市内の未利用資源・事業活動から生じる副産物の再資源化とその利活用、A地域資源を活用したオリジナルブランド商品の開発、B人および知の交流・育成、情報および技術の交流、Cその他サーキュラーエコノミー型産業の振興と発展・資源およびエネルギー循環への取り組み――を行う。
 三菱化工機は、25年12月に川崎市幸区にある「カワサキ文化公園」で水素吸蔵合金・燃料電池一体型システムの実証実験を行った経緯がある。






森電事連会長、原子力行動指針改定案に賛同示す

(電力・ガス)

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 電気事業連合会の森望会長(関西電力社長)は6月19日の定例会見で、中長期的な原子力政策のあり方に言及、経済産業省の有識者会議の原子力小委員会(6月5日開催)で示された「原子力政策の方向性と行動指針改定案」について、全面的な賛同を示した。森会長は、「極めて重要な一歩を踏み出した。この方針を一つの羅針盤として、原子力事業全体における人材、サプライチェーン、必要な技術力の維持・確保に好循環が生まれる」と指摘した。
 原子力小委では、高経年化原発が増加する中で2040年代まで約220万~550万kW、50年代までに1270万~1600万kWの新増設等の目標設定が初めて盛り込まれた。また、既設炉の再稼働の加速化方針も示されていた。森会長はこうした方針に呼応して、電力業界としては運転期間の柔軟化などの高度運用化や定検作業の平準化を進めていることを明らかにした。ただ、新増設等に向けた新たな推進体制や資金調達などには触れていない。









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