原子力規制委の17年度予算、監視・検査体制強化 エネルギーと環境
週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

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Weekly Short Report


経済省、素材産業のCNコスト約24兆円と試算

(温暖化対策)

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 経済産業省は4月20日、製造産業分科会(会長;清家篤・日本私立学校振興・共済事業団理事長)の会合を開いた。会合では新・素材産業ビジョンの中間整理案を取りまとめた。中間整理案は鉄鋼、化学、紙パルプなどの素材産業がカーボンニュートラル(CN)を目指しつつ、国際競争力を維持・強化するための方向性を示した。6月に政府が策定するクリーンエネルギー戦略にも反映する。
 中間整理案では脱炭素・炭素循環化によって生じる素材産業の2050年までの追加コスト試算を提示。試算では鉄鋼業約10兆円、化学産業約7.4兆円、セメント産業約2.4兆円、製紙産業約2.4兆円となり素材産業全体で約24兆円にのぼった。政府は2兆円のグリーンイノベーション基金で鉄鋼に約1900億円、化学に約1300億円の脱炭素技術開発支援を決めているが、今後基金の拡大を検討する。また、同中間整理案ではエネルギー・原材料の高騰に対して、サプライチェーンの安定供給体制の強化とサーキュラ―エコノミーへ転換させる方策を具体化することも示した。



環境省、クリーンエネ戦略中間整理を経産省に提示

(温暖化対策)

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 環境省は21日、中央環境審議会の炭素中立型経済社会変革委員会(小委員長;大塚直・早大法学部教授)を開き、1月に岸田首相から指示のあった「クリーンエネルギー戦略」の策定に提示する脱炭素社会づくりへの地域社会の取組や暮らしの変革などの中間整理をまとめた。中間整理は22日に経産省が開いた産業構造審議会と総合資源エネルギー調査会の有識者合同会議に報告された。
 中間整理では、ウクライナ危機を受け世界のエネルギー需給が逼迫し価格高騰の状況下にあるとして、エネ安全保障とS+3Eの重要性が再認識されたと指摘。国民生活と経済活動を維持するため、今こそ徹底した省エネや自立分散型再生エネを推進すべきと強調した。岸田首相の新しい資本主義が目指すべき経済社会像(ゴール)としては、「カーボンニュートラルが実現され気候変動が緩和されている、環境対応が経済成長を生み国際競争力を高めるサイクルが回っている」と整理した。
 地域とライフスタイルから捉えるグランドデザインでは、▽官民の大幅な投資拡大、▽人材育成(人的資本投資)、▽デジタルトランスフォーメーションによるグリーン化――が不可欠として、国土・土地利用の再検討や資源循環の強化などを指摘している。焦点のカーボンプライシングについては、既存の地球温暖化対策税の見直しによる炭素税を検討すると明記した。



CO2燃料化と利用社会実装へ1145億円投入

(グリーンイノベーション基金)

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 NEDOは19日、グリーンイノベーション(GI)基金事業のうち、「CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の受託者を決定した。予算総額は1145億円で、(1)合成燃料(輸送用液体燃料、e-fuel)、(2)持続可能な航空燃料(SAF、3頁参照)、(3)合成メタン(気体燃料)、(4)グリーンLPG――の4種の脱炭素燃料の低コスト化などの技術開発を目指す。
 (1)の合成燃料は、CO2と再エネ由来水素を原料とした合成燃料からガソリンやジェット燃料、軽油等の脱炭素代替燃料を製造する。7年計画で546億円を投入する。ENEOSが採択された。併せて、自動車向けの要素技術の開発に6年計画で30億円を投入。自動車用内燃機関技術研究組合を中心に産学が連携して取り組む。
 (3)では、高温電解セルとガス合成反応装置を活用した一気通貫型システムにより水とCO2を原料としてメタンを合成する超高効率なメタネーション技術の開発と、低温プロセスによる革新的メタン製造技術開発の2事業に9年計画で取り組む。前者は204億円を予算化、大阪ガスと産業技術総合研究所が開発を行う。後者は38億円を投入。東京ガスとIHI、宇宙航空研究開発機構が実施する。
 (4)では、化石燃料によらない、既存の設備や車で活用可能なLPガス合成技術の開発に取り組む。9年間に36億円を投入、古河電気工業が採択された。



CCS長期ロードマップ案、さらに2WG設置で検討

(CCS・CCUS関連)

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 経済産業省の「CCS長期ロードマップ検討会」(委員長:大橋弘・東大院教授)は20日、2020年代の早期に必要となるCO2分離・回収、輸送・貯留の実証化に向けた中間案をまとめた。連休明け5月11日に集約する。
 火力発電所や工場から排出されるCO2を分離・回収・貯留する我が国のCCS想定年間貯留量は2050年で年間約1.2〜2.4億tが目安とされ、2030年までに導入する場合はその後の20年間で毎年12〜24本ずつ圧入井を増やす必要があるとされる。圧入井1本当たりの貯留可能量は年間50万t、試掘費用は陸域約50億円/本、海域約80億円/本と想定する。
 中間まとめ案では、「2030年までにCCS事業を開始する」と政府としての方針を明示。そのための「CCS長期ロードマップ案」として、30年までの事業活動、支援策、事業環境整備の大まかな行程表を示した。事業活動分野では事業者による最終投資決定時期を26年として、22年内にCCSに関する国内法の整備・検討、支援策は欧米等で措置しているような手厚い補助制度などを参考に検討する。また、海外CCS事業推進も掲げ、「アジアCCUSネットワーク」などを支援する。
 資源エネルギー庁は年内の長期ロードマップ最終まとめに向けて、この検討会の下に「CCS事業・国内法検討WG」と「CCS事業コスト・実施スキーム検討WG」を新たに立ち上げ、集中的に課題を整理する。



国交省、建築物省エネ法等改正案を国会提出

(省・新エネ)

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 政府は22日、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律一部改正案」を閣議決定した。建築物省エネ法と建築基準法、建築士法、住宅金融支援機構法の改正案を束ねた。当初検討中法案との位置づけで今国会成立は見送られる見通しだったが、国土交通委員会の審議日程に余裕が出たこと、早期成立を望む声が関係業界から強まっていたことから急きょ与党内調整が行われ、国会に提出された。
 建築物省エネ法の改正では、一部特例を除きすべての新築住宅・建築物に省エネ基準適合義務を課す。また、同法の住宅トップランナー制度に分譲住宅の供給事業者を追加する。建築基準法改正ではCO2貯蔵に寄与する木材利用を促すため、大規模木造建築物等を対象に、構造や高さの規制を緩和する合理化措置などを講じる。一部規定を除き公布後3年以内、25年度からの施行を目指す。これにより30年度までに約889万葦のエネルギー消費量削減を目指す。






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