週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


臨時国会で所信表明、気候変動対策は後退?

(国政一般)

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 臨時国会が10月5日召集され、高市早苗第2次改造内閣(9月17日発足)のスタートを踏まえ、先週から今週にかけて各党会派による代表質問、予算委員会質疑が行われている。国会会期は12月12日まで。
 高市首相は5日の所信表明で旗印とする「責任ある積極財政」を掲げ、先の17分野における成長戦略と地域未来戦略をテコに、経済成長政策を積極的に推進決意を表明した。また、強い経済の実現とともに危機管理投資への緊急性を強調、エネルギー・環境対策関連ではGXのさらなる推進として化石燃料の調達先多角化とエネ安全保障の強化、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みを活用した脱炭素化など「パワーGX」を強力に推進すると指摘した。
 ただ、今回の所信表明では、国際的な対応強化が待ったなしと言われる気候変動・地球温暖化対策にはほとんど言及しておらず、経済成長と環境対策の一体化は後退している。代表質問での指摘でもほとんど見られず、温暖化対策ではわずかに公明党の西田実仁幹事長が想定を超えた豪雨や猛暑等の発生に、インフラ整備等の抜本的見直しを要求していたのみだ。なお、国会は5日に衆参両院の常任・特別委員長などの人事を決定、エネルギー・環境関連は次のようになった。
 [衆院]〇経済産業委員会委員長…岩田和親。佐賀1区。内閣府副大臣。53歳。 〇環境委員会委員長…菅家一郎。比例東北。復興副大臣。71歳。
 [参院]〇経済産業委員会委員長…川合孝典。比例。国民民主党参院幹事長。62歳。 〇資源エネルギー・持続可能社会調査会長…吉田忠智。大分県出身。70歳。






経産省、系統用蓄電池の接続検討料金引上げ検討

(省・新エネ)

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 経済産業省は6日に開催した次世代電力系統ワーキンググループ(座長:馬場旬平東大大学院教授)で、接続検討料引き上げの検討を開始した。
 系統用蓄電池の接続検討及び契約申し込み数は、26年度第1四半期も昨年同期と同等以上のペースで推移している。6月末時点では連系済み蓄電池容量計が128万kWであったのに対して、接続検討受付済み容量の合計は2億1100万kWに達している。こうした事態が円滑な系統アクセス手続きを妨げていると指摘。
 このため同WGは入口対策強化策として、接続検討料の引き上げを含めた制度の見直しに踏み込む。現在の検討料は1件あたり22万円だが、これを引き上げることで、事業の蓋然性の低い案件を抑制する効果を期待。その対象設備範囲や対象エリア、引き上げ幅、引き上げ措置の期限などについて議論を進めていく。
 現在の22万円は実費ベースであり、引き上げの目的が事業化可能性の低い案件を抑制することにあるため、�@引き上げ額をデポジット(預託金)として、契約申し込み時には工事負担金に充当し、契約に至らない場合に費用負担を求める案、�A案件の容量に応じて加算する仕組み、�B混雑状況に応じて加算する仕組み――の3案を示し、委員からは引き上げに概ね賛成の意が示された。






新潟県村上市等の大型洋上風力にアセス意見

(省・新エネ)

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 笹川博義環境相は2日、新潟県の村上市及び胎内市沖合で計画中の洋上風力発電事業について、事業者の環境影響評価準備書に対する大臣意見を赤澤亮正経済産業相に提出した。環境大臣意見では、▽稼働中の水中音の伝搬状況等の項目含む事後調査に関する具体的な計画を策定し評価書に記載・実施すること、▽ハクチョウ類など渡り鳥のバードストライク監視と重大影響が認められた場合の追加的措置、▽隣接する村松海水浴場の工事終了後の利用再開の協議――などを求めた。
 同事業は2022年9月に海洋再生エネ整備法に基づき再生エネ発電設備整備促進区域に指定され、三井物産や大阪ガス及び村上胎内洋上風力�鰍ェ推進、事業規模は着床方式を前提に69万〜73.6万kW(単機出力は1.5万kW級×46基)という大型プロジェクト。今回の開発予定区域周辺では、すでに他事業者による複数の陸上風力発電が稼働していることから、それらを含めた累積的な影響が懸念されている。







日揮HD、三重県でフィルム型PVシート工法実証

(省・新エネ)

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 日揮HDは8日、フィルム型PV向け施工法である「シート工法」を三重県の「次世代型太陽電池の普及拡大に向けた実証事業」において、フィルム型カルコパイライトPVを用いた実証を開始したと発表した。
 同実証は三重県及び本田技研工業(Honda)と連携しHondaの鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)内の工場建屋の折板屋根にシート工法を適用(写真)、施工性・安全性・維持管理性・発電性能及び遮熱効果を27年2月上旬頃まで検証する。
 実証では軽量な次世代フィルム型PVを工場特有の折板屋根に設置するため、シート工法の適用可能性を検証する。また太陽電池を設置した部分とそれ以外の部分の温度データ等を取得し、遮熱効果についても検証する。そのほか、PVで発電した電気を交換式のバッテリーに充電、電動スクーターに活用して走行時CO2排出量の削減効果の検証も行う。






コスモと岩谷、500億円投じ千葉製油所で水素事業

(水素・アンモニア)

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 コスモエネルギーグループと岩谷産業は6日、コスモ石油千葉製油所(千葉県市原市)で既設水素製造装置の復旧及び液化水素プラントの新設を核とする水素事業を共同で実施すると発表した。
 同事業は、コスモ石油が休止中の水素製造装置を復旧させ、製造した水素を石油精製プロセスに活用するとともに、その一部を岩谷産業グループへ供給する。岩谷産業は製油所構内に新設する液化水素プラントで水素を液化し、ローリー等で国内需要家へ販売する。これによりコスモは石油製品精製で必要な水素を安定的に製造・調達し、製油所の安定操業に繋げる。岩谷産業にとっては国内4ヵ所目の液化水素製造拠点となり、水素の安定供給を強化し需要拡大を図る。
 復旧させる水素製造プラントは製造能力80t/日。投資額は約200億円。また新設する水素液化プラントは液化能力11.6t/日で、投資額は約300億円。いずれも稼働開始は2030年の予定。









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