今月のキーワード エネルギージャーナル社

今月のキーワード

「コロナだけでなく人間ウイルスにもご注意を」
2021/07/21(Wed) 文:(山)

 コロナウイルス感染者は5月9日に7017人だったが、6月21日には1011人とだいぶ減ってきた。しかし、これまでも感染者数は山谷を繰り返しており、まだまだ安心できる状態とはいえないようだ。働く人たちや学生は家にこもっているわけにもいかないので、もうしばらくは、それぞれが万全のコロナウイルス対策を講じて頑張るしか方法はないのだろう。
 コロナウイルス対策として、政府は人と人との距離を取るソーシャルデスタンス、家やオフィスの換気、マスク着用、咳エチケット、睡眠などでの健康管理、石鹸による手洗いなどが重要だという。確かにコロナの感染経路は飛沫感染や接触感染であるから、その通りだろう。いずれにしても新型コロナワクチン接種の順番が待ち遠しい限りである。
 コロナウイルスもやっかいだが、最近、もっとやっかいな“人間ウイルス”が跋扈しているようだ。「オレオレ詐欺」「母さん助けて詐欺」「振り込め詐欺」などの詐欺グループである。コロナ禍で職を失った人達がやむを得ず詐欺行為に加担しているのかどうかはわからないが、いずれにしても大変な犯罪であることは間違いない。
 警察によると、あたかも警察官や刑事の役を巧妙に演技して、犯罪にあった人を救うように見せかけて金品をだまし取る手口が多発しているそうだ。警察では「警察関係者なら必ず警察手帳を持ち歩いているはずなので、しっかりと相手の身分を確認することが大事です」という。
 とはいえ、警察官相手に「警察手帳を見せてくれ」というのはちょっと躊躇しがちになるのも人情だろう。もしかしたら気の利いた犯人なら、警察手帳もどきを作っているかもしれない。結局は私たちそれぞれが騙されないように注意するしかないのだろう。
 さて、コロナウイルスや詐欺などありがたくもない話が続きましたが、今号の緊急レポートは「脱炭素行程表でドミノ」と「漂流するエネ基本計画改定とアンモニア・水素の台頭」です。そのほか「おらがまち電力」に3.11で打撃を受けた宮城県女川町の市民共同発電所の心温まる物語など、盛りだくさんの内容です。コロナに負けず、取材に健闘した記者たちのレポートをぜひともご愛読いただければと思います。




「おもちゃ病院」と循環経済の共通性
2021/07/08(Thu) 文:(水)

 東京の江戸川区には故障して動かなくなった子供のおもちゃを修理して、持ち主に返してくれる「おもちゃの病院」(えどがわエコセンター)があって好評だという。病院の“ドクター”ならぬ修理してくれる人は製造メーカーのOBさんたちで、持ち込まれたおもちゃを診察、場合によっては入院・手術して子供たちの手に戻ってくるという。元に戻った姿でおもちゃが返ってきた時の子供さんや親の大きな喜びの表情が浮かんでくる。
 修理の料金は基本は無料だが、部品等の交換が必要なケースは部品代、材料代として実費請求される。こうしたユニークな病院はこの江戸川区だけかと思ったが、なんと全国組織のボランティア団体として活動している「日本おもちゃ病院」という任意団体があって、現在もドクターの養成や情報・技術の交流などの活動を行っているという。子供のおもちゃはそれが一旦気に入りられると執着して手放さない癖があるが、修理システムを用意してあげることによって長持ちさせ、結果的にはリユースにつながり、資源の効率的活用や循環経済を自ら実践している素晴らしい事例ともいえよう。
 いつの間にか、わが国経済は大量生産→大量消費という工業社会のシステムが確立して、ものを大切にする基本である修理や長持ちさせるという日本古来のよき伝統をどこかに忘れてきてしまっている。例えば、家電製品や携帯電話などの電子機器が氾濫しているが、それらを修理に出そうにも、街中には引き受けてくれる電気屋さんも少なくなり修理代も高い。
 今通常国会では環境省が提出した改正地球温暖化対策法の規制強化やプラスチック資源循環促進法などが成立して、2050年に向けたゼロカーボン社会づくりとともに限りある資源を徹底的に有効利用するというあらたな社会づくりが始まった。それを少しずつ前に進めるためには制度的な対応も大事だが、こうした草の根的な“もったいない”活動が何よりも人々の共通認識になって欲しい。少なくとも、最近EUが提示しているサーキュレート・エコノミーというハイカラな横文字よりはよほどましではないだろうか。
(編注:本記事では江戸川区の団体=足温ネットの発行する「あしもと通信98」から内容を一部引用しています)




ゼロカーボンシティ実現の取り組みを急げ
2021/06/22(Tue) 文:(山)

 世界中がこの1年半あまり、コロナウイルスに振り回されながら6月をむかえた。今年2〜3月頃には収まりつつあるのではと期待したが、3月の終わりころから感染者の数が再び急激に増えてきた。せっかくワクチンを輸入したのだから、個人的にはとっととワクチンを接種したいと思ったが、順番があるようで、ようやく7月末に1回目の接種を受けられそうだ。それまではウイルスと接触しないように気を付けて生活しなければならない。
 話は変わるが6月といえば梅雨、コロナウイルスだけでも鬱陶しいのに雨の日が続くようだと更に鬱陶しさが増す。とはいえ、それは都会で生活する人の考えで、稲作などの農業にとっては田植えの後の稲の成長を促す「恵みの雨」である。雨が稲の成長と同時にコロナウイルスを海のむこうに流してくれるように働けばよいのだが、そう簡単にはいかないだろう。
 日本気象協会によれば、今年は梅雨前線の北上が早めで、活動が活発になりやすい。九州や四国、本州も長雨の季節に入った。関東地方以北を除いて梅雨入りが平年よりも一ヵ月も早かった。
 本号の特集は「CO2等2030年46%超削減の衝撃」です。つまり2030年までに温室効果ガスを46%以上削減し、再生可能エネルギーによって稼働される都市、すなわちCO2排出量が少なく、地球環境に害を及ぼすことが少ない都市を増やさなければいけない。環境省では2050年に温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロにすることを目指す旨を首長が公表した自治体をゼロカーボンシティとしている 。
 政府は2050年までのカーボンニュートラルの実現を法律に明記することにより、政策の継続性・予見性を高め、脱炭素に向けた取り組み・投資やイノベーションを加速させるとともに、地域の再生可能エネルギーを活用する脱炭素化の取り組みや企業の脱炭素経営の促進を図る「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案」が5月26日成立した。
 「言うは易く行うは難し」のような気もするが、ぜひ実現していただきたい。政府にとっては当面のコロナ対策とともに、最も重要な取り組みといえるのではないかと思う。



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