週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2628.6.3




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…一定要件を満たせば需要家がFIT非化石証書を直接購入可能に…


再生エネ取引と高度化法の2市場創設、8〜11月開始


 経済産業省が非化石価値取引市場制度の大幅見直しを進めている。急速にニーズが拡大している電気の再生可能エネルギー価値を需要家が容易かつ安価に利用できる要請に応えるためだ。市場は二つに分割されて、そのうち新市場の一つは今年8月には取引を開始する。

■再生エネ価値取引市場は11月から試行運用
 現行の「非化石価値取引市場」の最も大きな制度変更は、再生エネ価値取引市場と化石燃料高度化法義務達成市場の二つに分割されること。そもそも非化石価値取引市場は、同高度化法が定める小売電気事業者の2030年度非化石電源比率44%以上という目標の達成を後押しするために創設された。同市場は小売電気事業者を対象としていた。しかし国内外で加速する脱炭素化の流れの中で、需要家としての企業は安価かつ効率的に再生エネ価値を持つ電力を調達したいとの要望が強まってきた。「RE100」やカーボンニュートラル(CN)目標を企業活動の前提とするためには再生エネ由来電力が不可欠だからだ。

 経産省は需要家が非化石証書を直接購入できる機会として再生エネ価値取引市場を新設する。新市場は今年11月から試行運用をはじめ、22年度に本格実施をする見通しだ。一方、小売電気事業者の高度化法目標達成のための取引市場となる高度化法義務達成市場は、今年8月には取引を開始する。
 再生エネ価値取引市場での取引対象は、国民負担のもとに実現しているFIT電源の再生エネ価値を広く開放する観点から、FIT非化石証書とする。このため従来の原子力や大型水力等を電源とした非FIT非化石証書は高度化法義務達成市場で扱うこととなる。


(以下については本誌2628を参照ください)



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…気候リスク情報開示など国際動向注視。メガバンクは相次ぎ気候変動対策の運用を強化…

金融庁、気候変動対策強化で銀行等の監督指針策定へ


菅義偉首相の2050年カーボンニュートラル(CN)表明を受け、金融の観点から気候変動等への対応を検討してきた金融庁の「サステナブルファイナンス有識者会議」が5月28日に開かれ、金融機関の監督指針策定を織り込んだ報告書(案)をまとめた。次会合で最終報告とし、経済財政諮問会議の骨太方針や成長戦略に反映させる。
 こうした政府の動きを踏まえ、民間も三菱UFJとみずほ、三井住友の3行(FG)が相次ぎ、2050年CNに向けた自主的対応方針を発表した。

■移行投融資拡大で業種別ガイドライン策定へ
 冒頭の有識者会議(座長;水口剛高崎経済大副学長)は、地球規模でのSDGsや脱炭素化への取組強化の要請が高まる中、サステナビリティ全般、特に気候変動対策を中心に金融市場全体としての対処方針を検討。世界全体で3000兆円ともいわれるESG投資資金を国内に呼び込むための具体策の検討を進めてきた。報告案は「ESG投資は金融の受託者責任に反しない」と整理した上で、下記課題への取り組み方針を示した。

 (1)環境や社会課題の改善を意図したインパクト投融資の実現 (2)EUで進むタクソノミー(グリーンやサステナブルの概念を基準化する取組)とトランジション(脱炭素化移行)への対応 (3)企業の気候変動等サステナビリティ関連の情報開示 (4)国内外の資金を呼び込み環境債等の取引が活発に行われる「グリーン国際金融センター」の実現 (5)金融機関の気候変動対応をモニタリングするガイダンスの策定

 (1)では、環境省が基本的考え方を整理、金融庁も国際的組織との勉強会を重ねている。報告案では国際動向を踏まえ、官民連携して普及に向けた知見や経験の蓄積・実装に努めるよう求めた。
 (2)では、EUタクソノミーに対抗すべく、経産省と金融庁、環境省が合同で5月7日に策定した「トランジション・ファイナンス基本指針」を踏まえ、CO2等多量排出企業を対象として、トランジション戦略策定の道しるべとする「業種別ロードマップ」の策定に着手する。そのロードマップに対して、報告案では国際的な模範となるような信頼性と透明性の確保が重要と指摘。企業の情報開示に際しては、トランジション戦略の内容とその進捗管理を行う指標・目標の明確化が重要とした。 タクソノミーについても今後の動向を注視し、国際的議論に的確に参画していくよう求めた。




(以下については本誌No.2628をご参照ください)


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