週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2870.4.30




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…2040年度の最大DR導入量1500万kW規模、HPなどのDRレディ機器拡大

経産省、再エネ活用と省エネ拡充でDR施策強化へ



 中東情勢の激変による化石燃料の供給不安と高騰から、唯一国産エネルギーの再生可能エネルギーが再び脚光を浴びている。一方で、再エネを十分に活用するには現在の出力制御を減らす取り組みが不可欠となる。経済産業省は再エネ電力を一層活用するため、省エネも促進する対応としてデマンドレスポンス(DR=電力の需要調整)拡大に向け施策を強化する。

経済DRが需給緩和寄与、日本全体で効果把握
 経産省は4月15日、分散型エネルギー推進戦略WG(座長;林泰弘早大院教授)の会合を開いた。同WGは蓄電池やDRなどの分散型エネルギー設備を活用するための事業環境整備や、再エネの自家消費と地産地消促進を検討する。次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会の下に25年12月に設置された。
 日本は今後、猛暑やデータセンター普及などによる電力需要増加と火力発電等休廃止の増加により、夏冬の高需要期を中心に電力需給が厳しくなる見通しだ。一方、再エネ導入拡大に伴い、春秋の低需要期には出力制御が拡大する傾向となっている。こうしたエネ需給見通しの中、DRは需要家の電力料金抑制やBCP(災害時の事業継続計画)対策といった需要側の便益向上のみならず、需給逼迫への対応などによる電力システムの安定運用にも寄与する手法となっている。
 電力広域的運営推進機関の試算によれば2040年度における最大DR導入量は計1500万kWにもなるという。事務局は3回目となる同日の会合で、DR実績を詳細に把握する施策を強化する方針を示した。経産省がDR関連データを正確に把握しておくことで、電力供給が逼迫する時間帯などの一般送配電事業者による需給運用に役立てる。具体的な施策は今後の会合で詰めていくことになるが、「経済DR」の実績を把握する対応に注力していくという。経済DRは電力需給逼迫時や卸電力市場価格高騰時などに、小売電気事業者からの要請に応じて家庭や企業などの需要家が自ら電力使用量を減らす対応。需要家はその対価として小売事業者からポイントサービスや料金割引を得る仕組みだ。単なる節電対応とは異なり、経済的なメリットが得られることに最大の特徴がある。

(以下については本誌2870をご参照ください)



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…メタルリサイクル戦略で鉄・銅・アルミ・永久磁石など再資源化目標の設定・達成目指す

循環経済行動計画、再資源化拠点整備に1兆円投資へ


 政府は4月21日、循環経済に関する関係閣僚会議を開き、「循環経済に関する行動計画」を決定した。重要鉱物・金属資源などのリサイクルを強化するため、2030年までに官民で1兆円を投じる。
 会議の議長を務める木原稔官房長官はあいさつで、環境相と経済産業相を中心に「メタルリサイクル推進戦略」の実行、再資源化拠点の構築など投資促進のための経済的支援スキーム構築、循環資源の海外流出抑制、重要鉱物リサイクルに関する同志国連携を実行するよう求めた。さらに、「同計画を夏にまとめる成長戦略や経済財政運営と改革の基本方針に反映させる」と述べた。

■資源の焼却・輸出を転換、供給網整備へ
 いま世界ではEU・中国・米国など各国で重要鉱物及びリサイクル資源の輸出管理強化、国内資源確保、グローバル企業による再生材利用等が進められている。そうしたなか我が国は石油・金属等の資源を輸入に大きく依存する一方、国内のリサイクル原料の多くが焼却、輸出されている現状を強く問題視。経済安全保障や産業競争力強化の観点から取り組みを強化する必要があるとして、今年3月に循環経済に関する関係閣僚会議を再開。従来の環境省、経済産業省、内閣官房等に財務省、総務省、外務省も加えるなど体制を強化して、循環経済行動計画の策定を進めてきた。
 策定された行動計画(次頁資料)は経団連や自民党環境・温暖化対策調査会等による提言を色濃く反映し、@再生資源供給サプライチェーン(供給網)の強靱化、A日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築、B地域循環資源の徹底活用による地域活性化、C資源循環分野の国際ルールの形成、D循環経済の国民運動――の5本柱を据えた。

■27年に1兆円規模支援スキーム構築へ
 行動計画1.の再生資源供給網の強靭化では、レアメタルやレアアースなど重要鉱物・金属資源に絞った取り組みとして、「メタルリサイクル推進戦略」を策定。特に鉄とアルミ、銅、永久磁石に対しては30年における再資源化目標を設定。他の金属資源等も追加して1兆円規模の「投資促進のための経済的支援スキーム」を構築する方針を示した。国による初期投資支援や脱炭素化支援ファンドなど官民ファンドの活用、融資やリスクマネー供給等を組み合わせたものを想定。主な支援対象は次の通り。

 ▽前処理・保管・再資源化・製錬等の拠点整備・ネットワーク形成、▽都市鉱山からのレアメタル、レアアース等の製錬・分離精製、解体選別などの技術開発、▽資源循環産業の振興(事業規模拡大、高度リサイクルの事業性確保等)、▽太陽光パネルリサイクル体制整備、リチウムイオン電池の再資源化、高品質再生プラ製造のための高度選別施設の整備等
 また、この支援スキームには鉱物・金属資源だけでなく、EUなどで再資源化の義務付けが進むプラスチックも対象に加える予定だ。




(以下については本誌2870をご参照ください)


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