経済産業省は4月15日に開いた産業構造審議会グリーン電力普及促進分野ワーキンググループで、グリーンイノベーション(GI)基金の新規事業として次世代地熱の技術開発事業に取り組む計画が了承された。総事業費は1102億円と設定、6月以降に公募開始を予定する。
また次世代太陽電池の開発関連として、新規プロジェクトを追加する計画改定案も了承された。250億円を増額、公共施設やインフラ空間を活用する実証事業に着手する。近く公募を開始する。
次世代地熱開発、30年まで1102億配分
次世代地熱については、経産省に設けられた官民協議会が昨年10月に「超臨界地熱」「クローズドループ」「EGS(地熱増産システム)」(下記)の3方式に関するロードマップを策定した。その開発ポテンシャルについては、従来型の23.5GWに対し、これら次世代技術は77GW以上を見込めると指摘。2030年代早期の実用化を目指す国内実証を行いつつ、併せて海外展開による世界市場の獲得を図るため、GI基金による「次世代地熱技術開発に関する研究開発・社会実装計画案」が15日のワーキンググループで承認された。
▽超臨界地熱…マグマ上部の高温高圧の流体(超臨界熱水)から蒸気を生産し発電。1ヵ所で10万kW以上の開発が可能 ▽クローズドループ…亀裂のない高温の地熱層に坑井掘削し、流体を循環させ発電。自然由来の熱水を使用せずに開発が可能 ▽EGS(地熱増産システム)…地熱層貯留層を人工造成し、水を圧入・蒸気を生産し発電。自然由来の熱水を使用せずに開発が可能
当面、30年度までを第1フェーズとして国内先行導入を進める。第2フェーズでは30年代早期の運転を開始、30年代後半から第3フェーズとして、抜本的な導入量拡大を見込む計画だ。
この第1フェーズにおいてGI基金を活用。30年を計画期限として、超臨界地熱技術に191億円(事業費総額250億)、クローズドループ技術に805億円(1050億)、地熱増産システム(EGS)技術に76億円(100億)、共通基盤技術の開発に30億円(30億)の配分を予定する。それぞれ適地調査や事業可能性調査、概念設計などを進め、超臨界地熱は試験井の掘削と地下流体の確認等を行い、今後の開発促進につなげていく。またクローズドループとEGSは、試験井の掘削と熱回収試験を行い熱回収システムの確立を目指す。
なお、クローズドループ技術の事業費総額が突出しているが、複数の実施方式が存在することや採択事業者3者程度想定しているため配分が大きくなったという。
(以下については本誌2869をご参照ください)
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