週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2892.10.15




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…「40年代」の目標に異論、大手電力は再資源化の取組を加速化へ

太陽電池再資源化法、事業者要件など詳細設計に着手



 環境省と経済産業省資源エネルギー庁は10月6日、両省共管の「太陽電池廃棄物の再資源化推進法」の基本方針策定と政省令づくりに着手した。同日に中央環境審議会太陽光発電設備リサイクル制度小委員会と産業構造審議会太陽光発電設備リサイクルWGの合同会合を開き、今後の進め方などを議論した。

■法対象事業者等の政省令、年内にもまとめ
 同法は、使用済みの太陽光発電(PV)パネル等の適正処理と資源の有効利用を目的として、今年5月29日に制定された。全体の構成は、�@国が定める基本方針、�A事業用太陽電池廃棄者に順守を求める判断基準、�B一定規模以上の事業用太陽電池廃棄事業者に課す「廃棄実施計画」の届出義務、�C費用効率的なリサイクルを促進するための再資源化事業者への特例措置(認定制度の創設)、�D製造・輸入業者及び販売業者に課す努力義務、�E附則・罰則――などからなる(��2867既報)。
 �@の基本方針の策定は、合同会議で進める。政省令や告示事項は別途、技術検討会を設けて検討に着手する。具体的には、�Aの判断基準、�Bの多量排出事業者の適用要件(廃棄量など)及び多量廃棄実施計画の届出事項(内容が不十分な場合には国が計画変更を勧告・命令)、�Cの廃棄物処理法の業許可免除等の特例措置等が適用される認定基準及び認定事業者に課す処理基準――などを検討する。年内にも政省令等案を取りまとめ、意見募集を行う。
 来春には公布し、�Cの認定制度の事前申請を前倒して行う。本格施行は公布後1年6ヵ月以内を予定する(27年秋〜冬)。

■基本方針骨子、排出量ピーク時までに対策
 6日の合同会議では、基本方針の骨子案が示された。骨子案は▽意義と目標、▽基本理念、▽関係主体の責務(国、自治体、廃棄者=発電事業者・解体工事業者等、再資源化等事業者=収集運搬・処分業者等、PV製造・輸入・販売業者)、▽PV廃棄抑制及び再資源化推進方策の実施事項、▽再資源化等のための収集・運搬・処分事項と実施体制整備の促進方策、▽その他重要事項――で構成。目標では下記5項目を提示した。数年後には取組実績を踏まえ、目標年度や定量目標設定など見直す方針も示した。

[目標1]2040年代に見込まれる排出量ピーク時までに再資源化費用が埋立処分費用に対して同程度以下となることを目指す [目標2]同じく排出量ピーク時までに全国的な太陽電池廃棄物の処理体制構築を目指す [目標3]同じく排出量ピーク時までに目標1と目標2の達成を前提に再資源化の必要性と経済合理性等様々な状況を踏まえつつ、事業用太陽電池廃棄物について最大限の再資源化を目指す  [目標4]太陽電池の長期使用や再使用等の適切な取組が社会に定着し循環型社会が形成されることを目指す  [目標5]太陽電池の製造・輸入・販売を行う製造業者等、太陽電池廃棄者、太陽電池廃棄物の再資源化等事業を行う者、国及び自治体等全ての関係者が太陽電池の廃棄抑制を着実に実施するために適切な役割分担の下でそれぞれが積極的に参加することを目指す


(以下については本誌��2892をご参照ください)



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…北米西海岸の一大LNGプロジェクト、事業採算性と価格への懸念で明暗分ける

カナダLNG2期投資決定、アラスカは足踏み状況続く


 三菱商事とシェルなどが出資するLNGカナダの第2期計画が9月29日、最終投資決定となった。第1期計画と同じく1400万t/年のLNG設備を建設、計2800万t/年という米西海岸の一大LNG生産拠点となる。一方、カナダLNGと共に日本向けとして有力なアラスカLNGは、米トランプ大統領の後押しにも拘わらずプロジェクトが停滞している。両方とも国際情勢の影響をほとんど受けず、最短の10日以下で輸送できるプロジェクトだが、明暗が分かれた格好だ。

カナダプロジェクトは低価格を実現か
 LNGカナダの第1期計画は2018年に最終投資決定、25年6月に初出荷となった。我が国ではJERAが最大約120万t/年、東京ガスが60万t/年、東邦ガスが30万t/年を契約。購入価格は非公表だが、調査会社の分析によると、アジア着LNGの生産・輸送コストは8〜9.56$/MMBtu程度と見られており、比較的低コストと言えそうだ。カナダの政情からみても、供給途絶リスクは極めて低く価格の安定性も高い。
 LNGカナダの計画が正式発表されたのは11年。12年にはシェールガス事業の共同企業体が立ち上がり、原料ガス確保とLNG設備に至る供給網など事業基盤が整備された。ただ、その後最終投資決定までには6年もの時間がかかった。これには総事業費400億カナダドル(約4.5兆円)という当時カナダ最大の民間投資プロジェクトに対する事業採算性への不安、全長670kmに及ぶパイプライン建設、同ルートの先住民区域や環境保護団体からの反対運動などが大きく影響した。しかし、最近では関係地域での理解も進み、先住民系企業が主導するLNG案件も計画されている。

第二期総額3.6兆円前倒しで最終投資決定
 事業主体のLNGカナダは、昨年の稼働直後から第2期計画のマーケティングを開始していたが、その動きを加速したのが中東情勢悪化に伴うホルムズ海峡封鎖だ。中東カタールやアブダビ等からのLNG調達が難しくなったのに加え、原油供給途絶事態も加わり、今年になってからはLNGプロジェクトの最終投資決定案件が増えてきた。そうした追い風の中、LNGカナダ第2期でも今年末もしくは来年第1四半期頃と見られていた最終投資決定が前倒しとなった。
 総投資額は330億カナダドル(約3.6兆円)。このうち三菱商事は約5000億円を投じ、30年代初頭の商業運転開始後は既存権益分の210万t/年に加え、新たに210万t/年の計420万t/年を引き取る予定だ。建設工事を担当するのは第1期に引き続き米フルアと日揮HD。日揮HDの受注額は約1兆1900万円。第一期工事で初めて採用した大規模モジュール工法を駆使して建設を進めていく。





(以下については本誌��2892をご参照ください)


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