週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2504.2018.11.15




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…再生エネ利用低炭素電力利用拡大へ、新築計画書提出義務を5千u→2千uに拡大…


都、20年度以降C&T等気候変動対策強化へ条例改正


 
 東京都は2020年度から、「キャップ&トレード制度」や「建築物環境計画書制度」など、独自に条例化して取り組んでいる気候変動対策制度の強化を図る。今月5日にその制度改正案を公表、意見募集を経て19年早期に条例改正・規則改正を行い、20年度からの施行を目指す。

■20年度からの気候変動対策を抜本強化へ
 東京都は2030年目標として「2000年比でCO等排出量30%削減・エネ消費量38%削減・再生エネ電力利用割合30%程度」を掲げ、省エネ対策や再生エネ導入・水素利用拡大などの対策を展開中だ。今回制度改正するのは、環境確保条例に基づいて措置する▽温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度(C&T)、▽地球温暖化対策報告書制度、▽建築物環境計画書制度――の3点。
 一つ目は、大規模事業所(燃料等の年間使用量が1500葦以上、電気使用量は年間600万kWhに相当)にCO排出総量削減義務を課すとともに、その義務履行にあたり不足分を他社の余剰分(超過削減量)や再生エネクレジット(Cr)などを購入して賄う排出量取引制度の見直し。都は10年に施行したが、埼玉県も同様の制度を11年から施行、両都県内で発生したCrはお互いに利用可能となっている。対象事業者(約1200)の16年度時点でのCO排出削減量は△26%と、全国水準の2倍相当の削減が進んでいるという。
 この制度は現在2期目(15〜19年度)を推進しているが、今回は「20〜25年度」を計画期間とする3期目の制度見直しを行う。3期目は、現行の基準排出量とその設定方法、CO排出係数については継続するが、@削減義務率を改定、A低炭素電力選択の仕組みの拡充――を図る。

■削減率17→27%、再エネ利用拡大へ誘導措置<BR>  @は、2期目の目標値(5年間平均)に10%ずつ上乗せした(下記)。ちなみに25年度からの4期目は、目安として37%削減を見込んでいる。

 ▽オフィスビル、商業施設、宿泊施設等…17%→27%(2期目→3期目) ▽オフィスビル等のうち地域冷暖房施設を利用している事業所等15%→25% ▽工場、上下水施設、廃棄物処理施設等…15%→25%

 Aは、「低炭素電力」(再生エネ電力)の利用拡大の誘導措置として、2期目に新設した「低炭素電力」の適用対象を拡大する。都は、「低炭素電力」を供給する事業者の認定基準を強化、今後改めて認定する(現在15事業者を認定)。また、この低炭素電力等を活用した場合に、削減量を上乗せできる算定方法を再生エネ利用拡大が進む方式へと切り替える(下記)。

 ○「非化石価値証書」(再生エネ指定)など国が推進する環境価値を活用した電力も再生エネを活用した電力とみなすとともに、電気事業者が供給する「電力メニュー」も低炭素電力の対象に追加(ただし、電気事業者が供給する電力全体の排出係数が都認定基準の0.37 [t-CO2/千kWh]以下が条件) ○排出係数が0.37以下の低炭素電力の調達時には削減量として全量算定(現行期間に設けた「削減量の活用上限」を撤廃) ○再生エネ電源割合の高い電力(30%以上)の調達時にはその割合に応じた削減量を追加付与 ※都認定基準は長期エネ需給見通しの電力業界の2030年自主目標値に相当
 






(以下については本誌2504を参照ください)



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…組織再編の対応状況は順調、ベースロード市場は19年度に創設…

20年の発送電分離へ、システム改革の2回目検証


 電力システム改革の最終章である2020年の発送電分離に向け、大手電力各社は組織再編などの準備を進めている。経済産業省は施行前の各社の対応状況の確認をはじめた。発送電分離により電力小売り全面自由化はさらに活性化すると期待されている。

■各社は託送部門の新システム構築に力点
 経産省資源エネルギー庁は11月8日、電力・ガス基本政策小委員会(委員長;山内弘隆・一橋大院教授)の会合を開いた。会合では、2020年の発送電分離に向けた電力大手各社の対応状況を確認した。
 15年に成立した改正電気事業法は、電力システム改革について検証規定を設けた。具体的には@16年の小売全面自由化の施行前、A20年の発送電分離の施行前、B発送電分離の施行後5年以内――のそれぞれのタイミングにおいて、法施行の状況やエネルギー基本計画の実施状況、需給状況などを踏まえて改革成果を検証し、その検証結果から競争条件や資金調達などの観点から必要な措置を講ずる規定としている。今回はAのタイミングによる改革の検証と、発送電分離に向けた電力大手各社の確認となる。
 会合では各社のヒアリング結果から、組織再編の対応状況は順調に準備が進んでいることが確認された(次頁表)。さらに会合では発送電分離するうえで、各社が新たに構築する必要のあるシステムについて今後注視していくべきだと指摘した。新たなシステムは、託送、営業、経理部門の三つ。事務局は、発送電分離後も需要家への料金計算が適切に実施されること、大手電力会社と新電力との間でイコールフィッティングが担保されることが重要であると強調した。
 システムの中でも、託送部門の地点別算定への対応には各社それぞれが時間をかけてシステムを構築しているようだ。従来の発電・送配電・小売部門一体の電力会社では、託送契約が単独で存在しなかった。発送電分離後は自社小売りの託送料金に託送供給等約款に基づく地点別算定ができるように、託送システム内で顧客ごとの電力量を把握する仕組みを構築する。  

(以下については本誌No.2504をご参照ください)


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