高市早苗首相は日本のエネルギー安全保障強化対策を積極的に推進している。6月26日の中東情勢に関する関係閣僚会議において、エネルギーの需給構造強靱化に向けた総合政策パッケージを8月末まで策定するよう赤澤亮正経済産業相に指示した。一方で、高市首相は7月1日から3日にインドを訪問、ナレンドラ・モディ首相との会談で両国の新たなエネルギー安全保障協力を推進する共同声明を発表した(表紙に写真)。
原子力・再エネ・LNG備蓄等で安全保障強化
26日に開いた中東情勢に関する関係閣僚会議で高市首相は「国際的な原油価格が落ち着きを取り戻しつつある現在、アジア諸国とG7との安定的な国際連携の下で日本のエネルギー需給構造をさらに強靱化すべき好機だ。加えて、今後AIの進展によって電力需要が増大する中、それに応える電力供給を確保できるかは日本成長戦略が解決すべき重要な課題。そのためGXの取り組みを、強い経済の前提となるエネルギー需給構造強靱化の観点からパワーアップさせる」と発言した。
そのうえで首相は赤澤経産相に対して8月末までに、徹底した危機管理投資推進によってエネルギーの選択肢を増やし、ピンチをチャンスととらえ成長の力に転換するエネ需給構造強靱化の総合政策パッケージを取りまとめるよう指示した。
政策パッケージの策定指示は、時間がないことから25年2月に決定した現行エネルギー基本計画の本格改定には至らず、中東情勢急変を踏まえ原子力やLNG、再生エネの各施策を横串的に強化・拡充。GX2040ビジョンに最新のエネルギー安全保障対応を追加することになるようだ。
具体的には原子力発電所の建て替え促進や安全性と生産性を高めた次世代革新炉や核融合の開発を強化する。再生エネではペロブスカイト太陽電池、浮体式を含む洋上風力発電などの導入加速化などの支援策を強化する。さらにLNG火力を当面の安定供給の柱に位置付け、LNG基地建設支援や国内LNG備蓄体制の確立などが上っている。
(以下については本誌2879をご参照ください)
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