週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2481.2018.5.31




 第1レポート 次の記事

…ベースロード市場、容量市場、需給調整市場の検討結果などを整理…


電力新市場制度設計中間まとめ、創設へ具体措置


 
 経済産業省資源エネルギー庁は5月21日、ベースロード市場、容量市場など電力システム改革の一環として進めている新市場・制度に関する中間取りまとめの意見募集を開始した。新市場の創設に向けていよいよ動き出す。

■BL市場、供出上限価格を設定して規制
 資エ庁は18日、電力・ガス基本政策小委員会制度検討作業部会(座長;横山明彦・東大院教授)の会合を開き、新市場制度設計に関する中間まとめを了承した。6月21日までの意見募集後は、電力・ガス取引監視等委員会や電力広域的運営推進機関などと連携、各市場創設に向けて詳細制度設計を続ける。
 中間まとめは、ベースロード(BL)市場、間接送電権、容量市場、需給調整市場について、これまでの検討結果を明記。17年12月の中間論点整理以降に実施した議論に加え、事業者ヒアリングなどを踏まえた。BL市場、連系線利用ルールの見直し・間接送電権、容量市場、需給調整市場の方向性について詳細に言及している。
 BL市場は石炭火力、大型水力、原子力などのBL電源を、新電力が容易に調達できるようにするための取引市場。大手電力会社が持っている同電源を市場供出させることを制度的に求めて、競争活性化を進める。中間まとめでは、焦点となっていた供出上限価格について整理した。BL電源供出事業者は自社グループ内の小売電気事業者に対する自己のBL電源の卸供給料金と比べて不当に高い水準とならないよう、BL電源の発電平均コストを基礎とした価格を上限とする。
 その際、BL電源の発電平均コストを基礎とした価格は、具体的には、保有するすべてのBL電源の@受渡期間における運転計画、A石炭などの燃料費調達費用、B設備維持費――などを踏まえ、同電源を維持・運転する費用(円)を年間発電量(kWh)で割り戻して算定する。電源を維持・運転する費用については、現行の「みなし小売電気事業者特定小売供給約款料金算定規則」に準じて算出された、供出する電源に係る水力、火力、原子力の各発電費および新エネルギー発電費の合計とすることを基本とする。
 また中間まとめでは、電力・ガス取引監視等委員会がBL市場への供出量と上限価格を、事後的に監視するべきと整理した。具体的には供出量について、すべての事業者が必要に応じて適切な量を供出していることを確認する。また、供出価格は、供出事業者を対象として必要に応じて当該事業者に算定根拠の提示を求め、適正な供出上限価格以下で供出されていることを確認する(図)。供出価格が供出上限価格以下でない場合や、供出上限価格が適切に算定されていない場合は、該当事業者に対して詳細なヒアリングなどを行い、必要に応じて該当事業者を公表する。





(以下については本誌2481を参照ください)



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…世界大都市22首長らが参加し大気浄化など確認。パリ市長と環境五輪を目指す…

小池都知事、国際連携テコに環境先進都市づくり邁進


 東京都が主催して22〜23日、都内で開かれた環境に関する国際会議「きれいな空と都市東京フォーラム」が、23日に世界大都市22首長らによる「東京宣言」、都知事とパリ市長との連名による「共同声明」を採択して閉幕した。会議は「環境先進都市・東京」のアピールを目指し、小池百合子都知事が主導して実現。これを踏まえ都は大気汚染対策、低炭素化対策、資源循環対策の強化を図る。また今秋に「環境確保条例」、年度内に「環境影響評価条例」を改正する。

都とパリ、20年と24年五輪で環境配慮公約
 今回の国際会議は昨年10月、小池知事が訪欧した際に、パリ女性市長のアンヌ・イダルゴ氏との会談を経て実現したもの。都知事とパリ市長は、世界大都市気候先導グループ「C40」(世界の都市が連携して温室効果ガス排出削減に取り組むネットワーク。05年に設立、96都市が加盟)の副議長と議長という間柄であり、20年には東京、24年にはパリで「オリンピック・パラリンピック」を開く共通性もあった。会議にはパリやコペンハーゲン、ミラノ、シドニーのほか、シンガポール、バンコク、ホーチミン、ウランバートル、北京、香港、ソウル、台北、横浜など、環境汚染に悩むアジアを中心に22都市の首長らが出席した。
 今回会議では、2015年に採択された「SDGs」(持続可能な開発目標)の具体化をベースに、「廃棄物対策と資源循環、大気環境改善」を都市の最優先課題に位置づけ、世界をリードする政策や知見の情報共有を行った。「きれいな空と都市実現に向けた東京宣言」では、食品ロスの削減やリサイクルシステムの構築、ZEV(ゼロ排出自動車)など次世代車の普及、PM2.5/オキシダント対策の推進、都市間の連携維持・強化、C40や世界銀行など国際機関との連携強化により世界をリードする先進施策を進め、上記最優先課題の実現に取り組むことなどに合意した。
 また、小池都知事とイダルゴ・パリ市長が連名で共同声明を発表。それぞれの資源循環・大気汚染対策をアピールするとともに、各五輪開催に向け、「小型家電の再資源化による金・銀・銅メダルプロジェクトと水素エネルギー利用拡大」(東京)、「施設整備等の低炭素化、セーヌ河の水質改善」(パリ)などの環境対策を進める方針を示した。この声明の中で都は「ZEVの新車販売割合を30年までに5割まで引き上げる」と宣言した。
 小池知事は会議冒頭、「意識、技術、制度の三つの改革をトータルで進めていくことが環境対策では重要」と強調。閉幕に際しては「東京が世界をリードする役割を担いたい」とアピールして、都が3改革を先導する構えを示した。

(以下については本誌No.2481をご参照ください)


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