週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2680.6.23




第1レポート次の記事

…政府は省エネと節電の支援措置に節電ポイント制度などの導入を本格化へ…


大手電力各社、家庭向け対価支払型DRサービスを拡充


 政府がまとめた今夏・今冬の電力需給総合対策の中で、最も即効性を期待されている対策が対価支払型のDR(デマンドレスポンス、需要抑制)の普及拡大だ。大手電力各社の小売部門や小売会社は家庭向けの対価支払型DRの強化と新サービスメニューを次々と打ち出している。

■岸田政権近く、省エネと節電支援措置公表へ
 岸田文雄首相は6月15日、通常国会の閉会を踏まえ、締めくくりの会見を行った。電力需給の安定確保対策については、「スピーディーに大きな効果を持つには需要面の対策として省エネと節電の徹底がある。そのための措置を早急に公表できるように準備を進める」と言及した。さらに萩生田光一経済産業相は16日、電力需給に関する電力業界との対策会議を経産省で開いた。会議には池辺和弘電気事業連合会会長(九州電力社長)をはじめ大手電力10社にJパワー、JERAの各社長も出席した。池辺電事連会長は「対価支払型DRの普及拡大に向けた検討を進める」と表明。東京電力ホールディングスの小早川智明社長も自社のDRプログラムをさらに充実させる方針を述べた。対価支払型DRは、kWhに応じたポイント付与や電気料金割引などの恩典・対価を契約者に実施する手法で、各社が採用し始めた。

■東電EP、45万世帯の約1000万kWh需要抑制
 東京電力エナジーパートナー(EP)は家庭向けDRサービスを開始した。同社は6月8日、家庭における省エネルギーの取り組みをサポートする省エネプログラムを発表。同プログラムの中で自由料金プランを契約している家庭向け需要家を対象に、DRサービスを展開する。7〜9月に計45万世帯に参加してもらい、計約1000万kWhの需要を抑制することでエリア内3%の節電を目指す。具体的には東電EPから要請があった時間帯に節電に協力すると、節電量1kWh当たり5ポイント(P)を得られる。初回分の成功特典として、節電量0.01kWh以上を達成した場合に100Pを得られる。節電Pは秋にTポイントやポンタポイントなどの各種サービスに使用できる。DRの対象時間は前日夕方までに通知するが、節電できなかった場合のペナルティはない。


(以下については本誌2680をご参照ください)



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…公園新規指定の候補地に御嶽山と宮古島など4地域、大規模拡張は八幡平など10地域…

陸・海域30%保全へ国立公園等の新規・拡張候補地選定


 2030年までに陸域と海域の30%を保護地域等として保全することを目指す国際目標「30by30」の実現に向けて、環境省は6月14日、「国立・国定公園総点検事業フォローアップ結果」を公表した。国立公園と国定公園の新規指定と大規模拡張の候補地を選定したもので、環境省は今後その実現のための具体策を講じる。また同様に民間主導により生物多様性等保全を促す「自然共生サイト」認定制度創設へ試行事業を開始した。

■公園新規指定の候補地に御嶽山と宮古島など
 環境省は4月に策定した「30by30(サーティバイサーティ)ロードマップ」で、目標達成のための主要施策として、(1)国立・国定公園における保護地域の拡張と管理の質の向上、(2)保護地域以外で生物多様性保全に資する地域(OECM;自然共生サイト)の設定・管理――を掲げていた。
 今回は(1)に向けた施策具体化のため、2010年に行った「国立・国定公園総点検事業」の現況をフォローアップ、新規指定や大規模拡張などの候補地を新たに選定した(下記)。当時の総点検事業で新規指定等の候補地として選定したのは18地域だった。このうち、北海道にある野付半島・根室半島の国定公園への新規指定と、日高山脈・夕張山地の国立公園への新規指定はいまだ未決着のため、引き続き指定を目指す。また大規模拡張の候補地としながらも作業が遅れていた知床半島などの6地域も、引き続き調整を進める。
 一方で、国立公園等の新規指定や拡張が完了したのは、奄美諸島など10地域あって、今回の候補地から外された。ただ、このうち三陸海岸、東海丘陵、瀬戸内海は部分的に調整未了の地域があり、今後は公園拡張でなく、鳥獣保護区やラムサール条約など他の保護制度等を活用して、保全地区等の拡大に取り組む予定だ。

◇国立・国定公園の新規指定・大模拡張候補地など
                 (環境省資料より本誌作成)
 <新規指定候補地>(4地域)…○野付半島・風蓮湖・根室半島(北海道:国定公園の新規指定)※ ○日高山脈・夕張山地(北海道:国立公園の新規指定)※ ○御嶽山(長野県等:国定公園の新規指定) ○宮古島沿岸海域/八重干瀬(沖縄県:国定公園の新規指定)
(※は、前回総点検事業からの継続地)
 <新たな大規模拡張候補地>(4地域)…○八幡平周辺/森吉山・真昼地・田沢湖等(秋田県等:国立公園区域の拡張又は国定公園の新規指定) ○奥只見・奥利根(群馬県等:国立・国定公園区域の拡張等) ○能登半島(石川県:国定公園区域の拡張) ○阿蘇周辺の草原(熊本県等:国立公園区域の拡張)
 <前回総点検事業の候補地のうち継続とする大規模拡張候補地>(6地域)…○知床半島基部/斜里岳を含む(北海道:国立公園の拡張) ○佐渡島(新潟県:国定公園の拡張) ○南アルプス(山梨県等:国立公園の拡張) ○三河湾(愛知県等:国定公園の拡張) ○白山(石川県等:国立公園の拡張) ○対馬(長崎県:国定公園の拡張)
 <前回総点検事業のうち完了地点>(10地域)…○三陸海岸(岩手県:国立公園の拡張)# ○東海丘陵の小湿地群(愛知県等:国定公園の拡張)# ○紀伊半島沿岸海域(和歌山県等:国立公園の拡張) ○由良川および桂川上中流域(京都府:国定公園の新規指定) ○瀬戸内海(山口県等:国立公園の拡張)# ○錦江湾(鹿児島県:国立公園の拡張) ○奄美諸島(鹿児島県:国立公園の新規指定) ○やんばる(沖縄県:国立公園の新規指定) ○慶良間諸島沿岸海域(沖縄県:国立公園の新規指定) ○西表島及びその沿岸海域(沖縄県:国立公園の新規指定)
 (#は、個別の保護地区等の指定を検討)




(以下については本誌2680をご参照ください)


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