週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2887.9.10




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…アラスカ州政府はエネルギーパーク構想で日本に協力要請予定。対米投資で有力

経産省がアラスカLNG等導入事業推進へ・支援措置も



 日米関税交渉で合意した5500億ドル(約86兆円)の対米投資案件の一環として、約10年以上も塩漬け状態にあった米国・アラスカ州の原油・LNG等開発に日本側も積極関与する方針が明らかになった。アラスカの「エネルギーパーク構想(AKEP)」(仮称)を提唱する民間有志が9月4日に経済産業省資源エネルギー庁に要請、その場で同庁幹部は「(アラスカLNGプロジェクトは)高い関心を持っており、実現できればよいと思っている。真剣に取り組みたい」との認識を示した。
 一方、アラスカ州政府は8月末までに同構想のドラフト案をまとめ、日本側への協力を求めて経産省に提出する方針を固め、現在その事務的作業が進められている。エネルギー資源確保の多様化が喫緊の政策課題となる中、日本への輸送距離が7〜10日間と短いにも拘わらず巨額な開発コストで尻込みしていた需要側の協力が得られるか、アラスカプロジェクトへの対応は新局面に入ってきた。

アラスカ州権益分の2000万t日本等に供給
 アラスカの原油・LNG等開発は北極に近いノーススロープ大油田など複数個所が有力とされ、エクソンなどメジャー系や地元企業などが事業化を進めている。推定埋蔵量は合わせて200〜300兆cftあるとされ、その12.5%分の権益をアラスカ州政府が確保している。今回、州政府がまとめた経産省向けの「AKEP構想案」と前述の民間有志が示した連携開発事業では、@北極圏・ノーススロープからアリューシャン列島までを含むエネルギー関連事業の案件調査、Aアラスカ州政府ロイヤリティ保有の12.5%権益分を日本のJOGMECが購入、Bノーススロープからポートアンダーソンまでのパイプライン等建設に日本製鉄やJFE等の参画、CLNGタンカー25隻の建造、D安価な再生可能エネルギー等(風力、地熱、潮力、水素、アンモニア、アルミニウム)の開発協力、長期的にはアラスカ電力の直流送電による輸入――などを提案している。
 対して、資エ庁側は冒頭のような基本認識を示して従来の慎重姿勢を転換、アラスカ側とLNG等開発協力の具体化に踏み込む方針だ。ただ、アラスカ州政府等と連邦政府とのプロジェクトに関する意思疎通が不十分で、特に米政府の商務省、内務省、エネルギー省(DOE)の対応が積極推進のトランプ氏の思惑とは裏腹に統一性を欠く状況があり、交渉のマイナスになっているという。加えて、直近では州議会における天然ガスパイプライン建設(グレンファーレン社が事業主体。約1300km)の税制優遇措置を巡って賛否が対立、27年1月の議会まで先送りとなったほか、同州の知事選も今年12月にあり、この行方も大きく影響しそうだ。

(以下については本誌2887をご参照ください)



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…広域機関による送電線・電源の貸し付け新制度財源に約2000億円

経産省概算要求7兆超え前年度比2.5倍、GX大幅増


 経済産業省は8月31日、2027年度予算の概算要求を発表した。GX推進対策費を含めたエネルギー対策特別会計は26年度比4%増の2兆6351億円、一般会計と特許特別会計を合わせて計7兆7859億円(153.6%増)の大幅増の要求となった。
GX推進対策費も1兆2594億円と、26年度比108.1%増に伸びた(次頁参照)。

AI・経済安保関連にバラマキ大盤振る舞い
 経産省の27年度概算要求は26年度当初予算額の3兆693億円に対して、約2.5倍となった。ただ、今回の要求は「補正予算依存からの脱却」を前提としており、従来は年末の補正予算で措置していた事業を当初予算の要求段階で組み込んでいるため、要求額が膨らんだ面もある。それでも、25年度補正予算額2兆2009億円と26年度当初額を足した予算額を大幅に上回り、27年度概算要求は47.7%増になった。
 注目すべきポイントが来年度概算要求の目玉として新設された「強く豊かな日本投資枠」。AI・半導体産業基盤強化フレームやGX推進対策費などで、要求額は6兆3116億円に達する。ただこの投資枠の財源の大半を一般会計で対応、税収と国債発行を主な原資とすることから、バラマキ予算との指摘もあり財政悪化が懸念されている。
 さらに、同投資枠には先端技術分野及び重要物資に関する経済安全保障の確保、経済安全保障上重要なスタートアップへの出資・債務保証、エネルギー・食料等国民生活を支える基盤の戦略的強化、LNG運搬船の供給体制の構築など、金額を明示しない「事項要求」が15項目含まれている。最終的な予算規模はさらに膨らむ可能性がある。
 この投資枠の多くを占めているのがAI・半導体・ロボット分野と経済安全保障・防衛産業強化分野だ。AI・半導体・ロボット分野の予算額1兆9913億円のうち当該投資枠は1兆9614億円に及ぶ。経済安保・防衛力強化分野は1兆5472億円のうち、投資枠が1兆5363億円となる。つまり、AI・半導体や経済安保に関連づけた予算の大盤振る舞いという姿になっている。





(以下については本誌2887をご参照ください)


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