週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2893.10.22




第1レポート次の記事

…「意識・行動」「組織風土」「ガバナンス・牽制」を経営の根幹に注入

中部電力・安井新社長会見、「解体的再構築」を強調



 「(会社の)解体的再構築を図る」「経営層の一人一人がコンプライアンスと安全を何よりも優先し、明確に意識と行動を変えていく」と10月1日付けで社長に就任した安井稔社長が強調。浜岡原子力発電所(1・2号機廃炉作業中。3〜5号計361.7万kW)の再稼働審査でデータ改ざんなどの不祥事を起こした中部電力の新社長が16日、東京千代田区の経団連会館にある電気事業連合会会議室の記者会見でこう述べた。

解体的出直し体制づくり、地元はまだ理解不能
 既報のように、中部電力は浜岡原発3・4号の再稼働を2014年に原子力規制委員会に申請したが、最も重要な基準地震動の計算・想定でデータ改ざんが内部通報により発覚。今年9月に再稼働申請を取り下げ、その責任をとって勝野哲会長と林欣吾社長らが退陣、新社長が会社立て直しの陣頭指揮を執ってきた。不祥事の原因究明とその背景などを調査した外部の第三者委員会による提言を踏まえ、同社は浜岡原発の「新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案に関する再発防止策の方向性」を9月14日に発表。反省と決意として、�@社会・地域からの視点よりも社内論理を優先した「独自の正当化理論」、�A不適切情報を共有できない組織の機能不全、�B意識・行動の変革、組織風土の変革、ガバナンス・牽制機能の変革・強化――などを新たな出発点として提示した。
 16日の社長会見では、�@〜�Bの取組状況を説明、解体的再構築に向けた土台作りとして、この10月1日から社長直下の「組織風土改革推進部」を設置するとともに、11月以降に外部人財による専任部長の配置、「原子力ガバナンス推進部」の設置によるコンプライアンス・リスク対応や資材等の調達委託先の調査等を行う方針を示した。また、会社の執行部門を通さない監査等委員会への内部通報窓口の設置も明示した。一方で、基幹人事制度を改定するとともに、特別役付職に対するマネジメント行動の評価結果を役職の昇降格・昇降給に反映させる取り組みも進めている。
 ただこうした取組はまだ緒についたばかりであり、変革のための体制・組織作りを先行させ、達成目標の定量化や時間軸などは示されていない。会見の場で記者からは対策の時間軸に関する質問が出ていたが、「こうした状況でありスケジュール感は現在持っていない」と応じていた。一方で、浜岡原発の地元自治体からは、中部電力の不祥事説明に対して、「なぜこのような事態になったのかきちっと理解できない」との指摘が上がっており、相互理解に漕ぎつけるまでには相当な時間がかかりそうだ。


(以下については本誌��2893をご参照ください)



第2レポート 次の記事 前の記事

…計21法案と条約承認案。環境関連法は改正公害健康被害補償法案のみ

原油等調達多角化関連の4法案、臨時国会へ提出


 政府は10月13日にパワーGX関連3法案(経済産業省提出)を、16日に改正特定タンカー法案(国土交通省提出)を閣議決定し臨時国会に提出した。中東情勢の変化などを踏まえ、原油調達先や輸送経路の多角化を進めるとともに、有事における海上輸送保険機能の維持、代替輸送経路構築に向けた支援を官民一体となって進める。

ホルムズ海峡以外調達ルート、交付金支援
  国会提出された4法案は、「原油等調達多角化法案」「原油等輸送保険法案」「改正JOGMEC法案」「改正特定タンカー法案」。赤澤亮正経済産業相は13日の閣議後会見で、「原油等の化石燃料の調達多角化・リスク低減による調達安定性の抜本的な向上を促進させる」と強調した。
 政府は8月のGX実行会議で、エネルギー需給構造強靱化の総合政策パッケージである「パワーGX」を取りまとめた。パワーGXでは海外からの化石燃料の調達安定性の抜本的な向上策として、原油やナフサの輸入先の分散や産油国でのパイプライン建設支援といった新たな化石燃料安定供給方策を盛り込んだ。4法案は、原油等の化石燃料やナフサ等の石油製品の調達先と輸送経路の多角化を具体化するための関連制度を整備する。
 「原油等調達多角化法案」は、ホルムズ海峡を通れない異常事態を踏まえ、新たな運行ルート開拓などの調達ルートを多角化する取り組みを進める事業者に対して、交付金によって支援する(図1)。輸送経路の多角化を進め、危機時と平時のリスクとコストを平準化する制度的措置を具体化する。交付金の原資は石油元売会社や石油化学メーカー、商社などからの納付金を徴収して充てる。
 代替調達を進める企業がホルムズ海峡など特定の要衝への依存度を下げる調達計画を提出し、国が認定する。JOGMECが実務を担う。ホルムズを通過しないルートとしては、UAEのフジャイラ港やサウジアラビアのヤンブー港からの積み込みなどが有力候補となる。米国やアルジェリア、ペルーなど中東以外からの輸入も対象になる。





(以下については本誌��2893をご参照ください)


ジャンル別週間情報
前の記事

東ガス、15MW級浮体式洋上風力の基本設計取得

東電EP、エコキュート環境価値ポイント還元

関西電、定置用蓄電池活用したEV充電サービス

核ゴミ文献調査は地域コミニュケーションの一環

富士経済、次世代地熱市場50年に3047億円と予測




【戻る】
【TOP】 【今月のキーワード】 【エネ環ダイジェスト】
【書籍紹介】 【最新号見出速報】 【今週の注目記事】 【記事データベース】
【こぼれ話】 【省エネ・新エネ】 【出版物案内】 【本誌紹介】 【会社概要】 【リンク集】
ML> m">【リンク集】 ML> ML>