東京電力は1月22日、前日に再稼働したばかりの柏崎刈羽原子力発電所6号機(136万kW)を停止した。当初は20日に予定されていた再稼働だが、17日に行われた制御棒引き抜き試験において、本来ならば引き抜き防止機能が働くはずだったが、防止機能の健全性を示す警報が発報しなかったため、再稼働を一日延ばしていた。
制御棒操作トラブルで再稼働後に停止
引き抜き防止機能の不具合の原因について、東電は「制御棒のペアロッドの設定データに複数の誤りがあった」としている。制御棒には個別にペアとなる制御棒(ペアロッド)が設定され、引き抜きの際にペアロッド以外の制御棒を選択すると警報が出る。今回判明したのは、一つの制御棒に二つのペアが誤って設定されていたこと。このため、本来ペアではない制御棒もペアとして認識され発せられるべき警報がなかったとみられる。今回の不具合に対して、同社はペアロッド設定を見直し、そのうえで引き抜き防止機能が働いていることを示す警報機能の正常性を確認。翌21日に再稼働を行う方針だった。
しかし、原子炉の中には制御棒が205本入っており、ペアロッドの組み合わせはおよそ2万通りもある。今回この2万通りすべてをチェックしたわけではなく、設定の誤りを引き起こした数式を特定し、その数式が適用された設定を検索して88のペアロッドで設定の誤りを発見・訂正したという。全組み合わせに対して0.4%の組み合わせに設定の誤りがあり、それがこれまでは偶然にも問題を起こさなかったということのようだ。
またこの設定は、1996年の6号機運転開始時に行われていたもので、以後30年間は現在まで全数チェックしたことがないという。原子力規制庁の会見では、稼働前の全数チェックの必要性も指摘されていたが、この状態で21日午後7時に再稼働させた。結局、わずか5時間後の22日0時28分に制御棒の引き抜き操作で警報が発出された。
(以下については本誌2857をご参照ください)
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