週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

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No.2871.5.14




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…プライム市場企業に有報への気候情報開示義務、第三者保証も義務付け

金融庁、気候情報開示義務化で金商法改正案成立目指す



 東証プライム市場の上場企業に気候関連サステナビリティ情報の開示と第三者保証を段階的に義務づける「金融商品取引法等改正法案」(金商法)の審議は、近く衆院の財務金融委員会で始まる見通しだ。4月10日に閣議決定し国会提出されていた。2027年4月1日の施行を予定する。

有報への気候情報開示義務化、順次拡大
 気候変動対策など企業のサステナビリティ情報開示の義務づけは、EU諸国などで基準設定や制度整備が進む中、我が国も国際市場における情報開示に遅れをとることのないよう、金融庁が24年3月の金融審議会に「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG」を設置して、検討を進めてきた。
 上記の改正案では、@東証プライム市場上場の一定要件を満たす企業に対し気候変動開示基準(SSBJ基準)に沿った有価証券報告書の作成の義務付け、A開示基準の適用開始時の翌年から第三者保証の実施を義務付け、B第三者保証の提供事業者に関する登録制度の創設、C特定の要件等を満たす場合に将来情報等の虚偽記載に対する金商法上の民事責任等を負わない「セーフハーバー・ルール」創設――などを措置する。
 @のSSBJ基準は、2023年に国際統一基準として策定された「国際サステナビリティ基準」と整合化を図りつつ、財務会計基準機構に設置された「サステナビリティ基準委員会」において昨年2月に策定されたもの。同基準では、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言を踏まえて気候変動対策に関する「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標」と、CO2等排出実績及び目標値としてスコープ1(自社の直接排出)、スコープ2(自社の間接排出)、スコープ3(サプライチェーン全体での排出)の開示を求めている。上記改正案では、プライム市場上場企業に対し、時価総額の大きな企業から、SSBJ基準に基づいた有価証券報告書の作成を義務づける。

(以下については本誌2871をご参照ください)



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…水ing、三菱電機が相次ぎ水処理事業を統合、カナデビアも日鉄と協議

水処理関連企業の再編統合進むか、官民連携拡大で


 前田建設や三井住友建設、日本風力開発を傘下に持つインフロニアHDが4月14日、水処理エンジニアリング企業の水ing(スイング)を買収、完全子会社化することを決めた。これに先立つ9日には、三菱電機が神鋼環境ソリューションと上下水道事業に関して戦略提携契約を締結。さらに現在、カナデビアと日鉄エンジニアリングの経営統合協議が進められており、首尾よく進めば両社の水処理関連事業も統合されることになる。
 上下水道事業では、PPP/PFIやコンセッション契約など民間が主体的に経営に参加する契約形態の拡大が見込まれているが、対して国内水処理関連企業は事業分野が細かく分断されており、包括的に受託するだけの企業体力が足りていないのが現状だ。そのため、今後も水処理関連企業の合従連衡が続くと見られている。

総合インフラサービス目指す企業再編続く
 スイングは荏原製作所、日揮HD、三菱商事が出資する企業で2010年に荏原が水処理事業を切り出す形で発足した。水処理設備の設計・施工から運営維持管理に加えて、官民連携型水道事業を主体的に運営している。一方、インフロニアHDはインフラを上流〜下流までマネジメントする「総合インフラサービス企業」を目指しており、公共インフラの運営を包括的に受託するコンセッション事業の拡大に取り組んできている。今回、スイングを完全子会社化することで、水処理エンジ能力を増強、一気通貫での上下水道事業の設計・建設・維持管理・運営を可能とする。買収額は約912億円で、今年7月1日に子会社化する予定だ。
 三菱電機と神鋼環境(写真、三菱電機発表資料)は、戦略的提携によって、浄水場・下水処理場のプロセス最適化を実現するソリューションを共同開発、浄水場等の運営の安定稼働やLCCの低減を図る。三菱は浄水場等の監視制御設備や受変電設備を、神鋼環境は浄水場の生物処理や下水処理場の汚泥消化/燃料化などを手掛けており、これらを組み合わせた事業拡大を図る。  また23年に発足した月島JFEアクアソリューションは、月島機械とJFEエンジが水処理事業を切り出して統合した。月島機械が得意とする上下水処理設備及び汚泥や消化ガスを用いたエネルギー事業、JFEエンジの水処理事業を統合して総合的な水処理事業体とした。
 これらに続き、現在協議中のカナデビアと日鉄エンジの統合が実現すると、日鉄エンジの下水汚泥固形燃料化設備などがカナデビアの上下水道事業に統合され、業界再編が一層進むことになる。




(以下については本誌2871をご参照ください)


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