週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2473.2018.3.29




 第1レポート 次の記事

…小売事業者の容量拠出金に具体的な負担方法を議論。今後の焦点は経過措置…


容量市場と需給調整市場、中間まとめへ議論大詰め<


 
 経済産業省資源エネルギー庁は電力システム改革の一環である新市場・制度に関する中間取りまとめを今春に予定する。容量市場と需給調整市場の制度詳細設計の議論は大詰めの段階だ。

■小売事業者のkW価値負担手法を議論
 経済産業省は3月23日、電力・ガス基本政策小委員会制度検討作業部会(座長;横山明彦・東大院教授)の会合を開き、容量市場と需給調整市場の制度詳細設計について議論した。容量市場については、小売電気事業者へのkW価値負担の費用精算の手法を議論した。(表紙に写真)
 容量市場は、市場管理者を務める電力広域的運営推進機関が年間最大需要の実績値などに基づいて需要の量と価格の水準を決め、需要曲線を定める。そのうえで、発電事業者を対象に全国単一で容量を募集する。入札結果に基づいた供給曲線も引かれ、需給両曲線の交差点により、取引量と取引価格が決まる。
 落札された電源を持つ発電事業者は、広域機関と容量確保契約を結ぶ。契約期間は実需給年度の1年間。同契約によって落札電源には「年間で一定時間以上、稼働可能な計画にしておく」などの要件が課される。これにより契約年度において、kW価値が確実に発揮されることを担保する。発電事業者は要件の達成に応じて対価を受け取る。
 広域機関が発電事業者に支払う対価の原資のほとんどは、小売事業者が容量拠出金として負担する。kW価値負担の費用精算手法は、この容量拠出金の具体的な負担配分方法を検討する。事務局は四つの案を示した。(1)エリアの年間ピーク時kWに応じて配分、(2)エリアの月間ピーク時kWに応じて配分、(3)小売事業者の最大kWに応じて配分、(4)小売事業者の最大電力(kW)と、電力量(kWh)を基準とした配分量の組み合わせ(2:1法)――だ。






(以下については本誌2473参照ください)



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…再生エネ主力電源化とカーボンプライシングのあり方も。炭素税が最有力?…

自民環境部会に低炭素ビジョン報告、政府一体化を指摘


 環境省は23日、自民党の環境部会と環境・温暖化対策調査会の合同会議に、約1年かけて検討してきた2030〜50年に向けた温暖化対策の方向性の検討結果を報告した。報告したのは、(1)長期大幅削減に向けた基本的な考え方(長期低炭素ビジョン)、(2)再生可能エネルギー加速化・最大化促進プログラム(2018年版)、(3)カーボンプライシングのあり方に関する検討会のまとめ――の3件。
 出席した多くの議員からは、経産省が検討中のエネルギー基本計画を念頭に、報告内容を関係省庁一体で推進する重要性が指摘された。

■今から施策実施、40年まで大幅削減基礎確立
 (1)のまとめは16日の中央環境審議会長期低炭素ビジョン小委員会に報告されたもので、パリ協定が目標とする2050年CO等80%削減に向けた環境省としての基本的な考え方や政策の方向性を整理した。(2)と(3)は、それを実現するための社会・経済基盤づくりを提示しており、これらを一体のものとして具体化すべきとしている。
 長期ビジョンは、すでに世界で進むビジネス環境の転換として投資部門(有望市場の出現)や生産と消費(持続可能性への志向)の分野で潮流となっており、わが国も気候変動に対する経営戦略を創出して、「技術」と「経済社会システム」におけるイノベーションが重要とした。投資部門では建物・産業・運輸の省エネで50年までに約3兆USドル、電力部門の脱炭素化で約9兆ドル(各IEA予測)、SDGs達成に30年まで5〜7兆ドルの市場(国連貿易開発会議の予測)が見込まれるという。また生産と消費では持続可能性への志向が進展、企業によるSBT(2度目標の達成を前提にした削減目標設定)やRE100宣言(再エネ100%)への対応が増大している点を挙げた。
 わが国がこうしたビジネスチャンスを獲得するためには、国内経済を脱炭素化にする確かな方向性とイノベーションを活かす民間活力の最大化施策が不可欠と強調。そのためインフラの低炭素化とともに、遅くとも40年頃まで脱炭素・低炭素な製品・サービスの需給が確立した社会を構築する施策(環境価値の内部化、資金調達・投資の支援、市場活性化に向けた制度整備、標準・基準・規制の適正化、公共・公益財の有効活動、国際展開の支援)を“今から”講じる必要があると指摘した。
 なお、(1)では別に「気候変動緩和策に関する国際協力ビジョン」の考え方も示し、公的資金における気候変動の主流化と効果的な活用を強調した。



(以下については本誌No.2473をご参照ください)


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