週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2857.1.29




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…柏崎刈羽の制御棒不具合、浜岡の基準地震動不正で国民の信頼性低下

不祥事発生で再稼働遅れ、後退する原発拡大と目標達成



 東京電力は1月22日、前日に再稼働したばかりの柏崎刈羽原子力発電所6号機(136万kW)を停止した。当初は20日に予定されていた再稼働だが、17日に行われた制御棒引き抜き試験において、本来ならば引き抜き防止機能が働くはずだったが、防止機能の健全性を示す警報が発報しなかったため、再稼働を一日延ばしていた。

制御棒操作トラブルで再稼働後に停止
 引き抜き防止機能の不具合の原因について、東電は「制御棒のペアロッドの設定データに複数の誤りがあった」としている。制御棒には個別にペアとなる制御棒(ペアロッド)が設定され、引き抜きの際にペアロッド以外の制御棒を選択すると警報が出る。今回判明したのは、一つの制御棒に二つのペアが誤って設定されていたこと。このため、本来ペアではない制御棒もペアとして認識され発せられるべき警報がなかったとみられる。今回の不具合に対して、同社はペアロッド設定を見直し、そのうえで引き抜き防止機能が働いていることを示す警報機能の正常性を確認。翌21日に再稼働を行う方針だった。
 しかし、原子炉の中には制御棒が205本入っており、ペアロッドの組み合わせはおよそ2万通りもある。今回この2万通りすべてをチェックしたわけではなく、設定の誤りを引き起こした数式を特定し、その数式が適用された設定を検索して88のペアロッドで設定の誤りを発見・訂正したという。全組み合わせに対して0.4%の組み合わせに設定の誤りがあり、それがこれまでは偶然にも問題を起こさなかったということのようだ。
 またこの設定は、1996年の6号機運転開始時に行われていたもので、以後30年間は現在まで全数チェックしたことがないという。原子力規制庁の会見では、稼働前の全数チェックの必要性も指摘されていたが、この状態で21日午後7時に再稼働させた。結局、わずか5時間後の22日0時28分に制御棒の引き抜き操作で警報が発出された。


(以下については本誌2857をご参照ください)



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…環境省と経産省が合同審に提示、大規模メガソーラー事業者に再資源化計画提出課す

太陽光パネル再資源化法案国会提出へ・義務化は後退


 環境省と経済産業省は1月23日、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議を開き、廃棄太陽光(PV)パネルの再資源化に向けた新たな制度案を提示、了承された。両省が示した「太陽光パネルリサイクル法案」では、メガソーラー事業者にPVパネル排出計画の事前提出を義務づけ、再資源化を求める仕組みを創設する。
 高市早苗首相は今春の国会での法案成立を明言しており、両省は最優先事項として新法案の提出を目指す。施行は公布から1年半以内を予定。

多量排出事業者に限定して再資源化義務付け
 昨年、両省が国会提出を目指した「太陽光パネル再資源化法案」は、製造事業者への費用負担及び再資源化認定事業者へのPVパネル引渡しの義務づけや情報提供・共有システムの構築などを柱に据えていた。しかし、この費用負担のあり方をめぐって内閣法制局の法令審査で異論が出され提出を断念、法体系の見直しを進めてきた。
 23日に両省が示した新法案は前回案の仕組みを大幅に修正した。新法案では、まず効率的に再資源化が可能な事業用PVパネル多量排出者(メガソーラー事業者)を対象に、規制導入(判断基準に基づく再資源化義務付け)を図る(下記)。費用負担は排出事業者(所有者)がすべて担う。また、2030年代後半以降の大量廃棄時代に向けて規制を段階的に強化、再資源化義務化の対象を広げつつ同費用の低減と体制整備を進める。

◇太陽光パネルリサイクル法案の概要
 @国による基本方針の策定…○各主体の役割、リサイクル目標、施設整備の促進、費用低減・技術開発等の施策の方向性の明示
 A多量の事業用太陽電池廃棄物の排出者等への規制…○国が定める判断基準(段階的に強化)に基づく再資源化の取組を義務付け(指導・助言、勧告・命令) ○排出実施計画の事前届出義務 ※指導・助言は全ての事業用太陽電池廃棄物の排出者等が対象
 B費用効率的なリサイクルを促進するためのリサイクル事業者への措置…○効率的なリサイクル事業者を認定し、都道府県ごとの廃棄物処理法の許可を不要とする特例措置、保管基準の特例措置等 ○リサイクルの技術開発・施設整備等の財政上の措置
 C製造業者等に対する措置…○環境配慮設計の実施等の責務 ○含有物質に関する情報提供等の措置
 D制度の見直しに向けた検討…○リサイクル費用の状況等を勘案し、PVパネルの幅広い排出者を対象とした義務付けを検討して制度を見直し




(以下については本誌2857をご参照ください)


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