週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2646.10.14




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…当面はエネルギー基本計画案と気候変動対策見直さず。選挙結果で短命内閣も


岸田新内閣が始動、萩生田経産相・山口環境相は政策継続


 10月8日、臨時国会の冒頭で岸田文雄首相による所信表明演説が行われ、新内閣が始動した。
 岸田首相は演説で「成長と分配の好循環」をコンセプトに新しい資本主義の実現を経済政策の柱に据える決意を示した。環境・エネルギー対策では、「2050年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進する」と述べ、新政権では新たな政策対応を進める方針を滲ませた。
 ただ、岸田政権は10月31日投開票の総選挙で与党が過半数以上の議席を取らなければ短命内閣に終わる。その選挙の結果、さらには来年3月の参院選如何によっては再度の内閣改造も浮上する。
そうした複雑な政治情勢の下で、エネルギーと環境政策を担う萩生田光一経済産業相、山口壯環境相はどのような基本姿勢で臨むのかに注目した。

萩生田経産相、エネ基案は大きな変更せず
 萩生田光一経済産業相は就任後初の10月5日の閣議後会見で、「岸田首相からALPS処理水の海洋放出に向けた万全の風評防止対策など東京電力福島第一原発廃炉・汚染水対策や福島再生に向け全力で取り組むようにとの指示を受けた。責任あるエネルギー政策を実現するため、S+3Eのもとに早期の脱炭素化に向けた政策を進める」と決意を表明した。さらに2050年カーボンニュートラル(CN)の実現と30年度の新たなCO2等削減目標達成に向けて再生可能エネルギーを最大限導入するという従来方針に変更ないことを示した。
 10月4日に意見公募を終えた第6次エネルギー基本計画案は、大幅な変更をしないで閣議決定に向けて取り組んでいくという。前任の文部科学相の時には経産省と一緒に蓄電池開発に携わったことから、再生エネ大量導入の支障になっている太陽光発電(PV)の出力制御の解消などに向け、蓄電池活用の拡大や電池コスト低減の具体化に力を入れていきたいとする。
 またデフレ脱却に向けて大胆な金融政策や機動的な財政出動、成長戦略の3原則に基づいて推進していくという。さらに萩生田氏は新型コロナウイルス禍対応として、現下の厳しい経済事情打開のため財政の積極活用をはじめ、政策を総動員して万全な態勢で臨む方針を示した。特に中小企業の雇用を守り、事業を継続するための支援を迅速に実施、事業の再構築や生産性向上、事業再編やスタートアップ企業の成長を徹底的に支援していくと強調した。


(以下については本誌2646を参照ください)



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…21年度の需給調整市場規模1000億円、FIP制度でも期待…

商機広がるアグリゲーター、大手電力・メーカー続々参入


 東日本大震災以降、分散型電源や需要家側のエネルギー設備の導入拡大に伴いアグリゲーションビジネスへの注目が高まっている。改正電気事業法施行によって、アグリゲーターは22年4月から特定卸供給事業者として新たに法的な役割を担う。需給調整市場設立やFIP(市場直接取引優遇)制度導入でアグリゲーターの商機が確実に広がっている。

■22年度から法的ライセンスの制度開始へ
 アグリゲーターは需要家の電力需要を束ねて効果的にエネルギーマネジメントサービスを提供する事業者。再生可能エネルギーや蓄電池、自家発電などの比較的規模の小さい電源を束ね、供給力や調整力を効率的に提供する新しいビジネスだ。  アグリゲーターのライセンス制度(特定卸供給事業制度)が22年度から開始することに伴い、アグリゲーターは事業規制が課されることになり、事業規律を順守することが求められるようになる。その前の21年度からは、発電の誤差を調整し電力需給を一致させるための調整力を取引する、需給調整市場の三次調整力Aの運営が開始されるなど、アグリゲーターが事業収益を得られる環境整備が進んでいる。さらに22年度から開始されるFIP制度では、再生エネ発電所で発電する電力を束ねてJEPX(日本卸電力取引所)と効率的に売買する仲介事業者としても期待されている。
 一方で大手電力会社自体がアグリゲーターとして需給調整市場に参入している。関西電力は今年6月、昭和電工と提携して同社の龍野事業所にある自家発電設備を使って同調整市場で初取引した。東京電力エナジーパートナーは今年5月、三菱マテリアルの筑波製作所にある蓄電システムを活用して取引に参加した。

■NEC・日立がサービス強化で収益増狙う
 また、電機メーカー大手も続々とアグリゲーションビジネスに参入している。NECは10月7日、今月中に需給調整市場へ参入すると発表した。AIやIoTの技術を生かして自社や顧客企業の太陽光発電(PV)や蓄電池などの分散電源を遠隔で管理・制御して、需給調整市場へ調整力を提供する。25年にはアグリゲーションビジネスでの事業規模120億円を目指す。




(以下については本誌No.2646をご参照ください)


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