東証プライム市場の上場企業に気候関連サステナビリティ情報の開示と第三者保証を段階的に義務づける「金融商品取引法等改正法案」(金商法)の審議は、近く衆院の財務金融委員会で始まる見通しだ。4月10日に閣議決定し国会提出されていた。2027年4月1日の施行を予定する。
有報への気候情報開示義務化、順次拡大
気候変動対策など企業のサステナビリティ情報開示の義務づけは、EU諸国などで基準設定や制度整備が進む中、我が国も国際市場における情報開示に遅れをとることのないよう、金融庁が24年3月の金融審議会に「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG」を設置して、検討を進めてきた。
上記の改正案では、@東証プライム市場上場の一定要件を満たす企業に対し気候変動開示基準(SSBJ基準)に沿った有価証券報告書の作成の義務付け、A開示基準の適用開始時の翌年から第三者保証の実施を義務付け、B第三者保証の提供事業者に関する登録制度の創設、C特定の要件等を満たす場合に将来情報等の虚偽記載に対する金商法上の民事責任等を負わない「セーフハーバー・ルール」創設――などを措置する。
@のSSBJ基準は、2023年に国際統一基準として策定された「国際サステナビリティ基準」と整合化を図りつつ、財務会計基準機構に設置された「サステナビリティ基準委員会」において昨年2月に策定されたもの。同基準では、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言を踏まえて気候変動対策に関する「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標」と、CO2等排出実績及び目標値としてスコープ1(自社の直接排出)、スコープ2(自社の間接排出)、スコープ3(サプライチェーン全体での排出)の開示を求めている。上記改正案では、プライム市場上場企業に対し、時価総額の大きな企業から、SSBJ基準に基づいた有価証券報告書の作成を義務づける。
(以下については本誌2871をご参照ください)
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