環境省は7月27〜28日に中央環境審議会廃棄物処理制度小委員会(委員長:大塚直早大教授)及び2検討会を相次いで開き、先の特別国会で成立した「廃棄物処理法」「PCB適正処理特別措置法」「中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)法」の各改正法の政省令等の検討に着手した。特に廃棄物処理法とJESCO法の改正による災害廃棄物対策は、先月28日に発生した熊本地震における特例措置の適用も見据え、9月中旬の施行に向け制度整備を急ぐ(7頁参照)。
また、PCB特措法改正による処理新体制の構築や廃棄物等のスクラップヤード規制強化に向けた制度見直しの調整作業も進めていく。
JESCOに災害廃棄物専門機関・特例措置も
災害廃棄物対策の強化では、首都圏直下型や南海トラフなど巨大地震の発生を見据えて、JESCOの対象事業に災害廃棄物関連業務を追加、専門の支援機関を創設して都道府県・市町村に対する支援措置を講じる。先月28日には「災害廃棄物対策推進検討会」(座長;酒井伸一京都高度技術研究所副所長)を開いて、今後の対応措置を示した。平時及び発災時の業務内容は下記の通り。
◇平時の対応…○災害廃棄物処理計画や災害支援協定に係る技術的助言 ○支援体制の構築 〇デジタル支援ツールの整備・運営 〇知見蓄積・情報発信 ○災害廃棄物関連技術・システム等研究・開発など
◇発災時の対応…○発災初期の被害調査・支援ニーズ・規模等把握 ○災害廃棄物処理方針・計画策定等支援 ○発注・契約・施工管理など各種業務支援など
JESCOは現在、PCB廃棄物処理と除染等放射性廃棄物の中間貯蔵を事業の柱に据えているが、東日本大震災等での災害廃棄物処理対応を踏まえて、10年前の熊本地震や2024年の能登半島地震はじめ、その他の度重なる水害被災地等も含め現地に職員を派遣、▽廃棄物処理施設など被災状況情報収集・整理、▽ドローンを用いた仮置き場状況の確認・廃棄物量把握、▽広域処理に係る受入自治体との調整・進捗管理、▽被災自治体と処理協力者のマッチング支援――などを行ってきた。今回の熊本地震でも、発災直後から職員を派遣し、各種調整や支援に取り組んでいる。
一方で、同省は発災時に都道府県等が迅速・適切に対応できるよう下記措置を創設した。
〇市町村に対し災害廃棄物処理にかかる計画策定を義務づける。市町村は平時から民間事業者等との災害支援協定締結に努める 〇現行制度では災害廃棄物の処理の再委託が可能であるものを、処理計画に従って委託する場合に限り、再々委託まで可能とする ○生活環境の保全上の支障が生ずるおそれの少ない施設の設置に関しては手続きを合理化し、当該施設の設置期間の短縮化を図る ○知事は一般廃棄物最終処分場等で基準に適合する設置者を申請に基づき、非常災害廃棄物最終処分場の設置者として指定できる。当該設置者は非常災害廃棄物の処分委託を求められた時は原則当該委託を受けいれる
(以下については本誌2884をご参照ください)
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