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No.2882.7.30




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…LCCO2は5000u 以上の業務ビル対象に28年度から適用開始へ

建築物省エネ法改正案成立、排出見える化と認定制創設



 「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律改正案」(建築物省エネ法)が国会閉会ギリギリの7月24日、参院本会議で原案通り賛成多数により可決、成立した。
 改正法の柱となるのは、▽建築物の資材製造から解体までライフサイクル全体のCO2排出量を評価する「ライフサイクルカーボン評価」(LCCO2評価=建築物通算炭素排出量評価)の制度創設、▽省エネ対策の強化、▽建築物の環境性能第三者認証制度等の創設――の3点。施行は、省エネ対策の強化が1年以内、LCCO2評価と認証制度は2年以内を予定。法律名は2028年度に「建築物のエネルギー消費性能の向上及び脱炭素化の促進に関する法律」に改称される。

■当面5000m2以上ビルのLCCO2義務化
 建築物省エネ法の改正骨子は右記の通り。このうち1のLCCO2評価制度では、具体的な措置として以下の措置を講じる。

@建築主等、建築士・建設業者、建築材料・建築設備製造等事業者等の努力義務等を規定 ALCCO2削減に必要な場合に国交省は建築主・設計士・施工者に、経産省等主務大臣は建築資材等製造者等に指導・助言を講じる B国は建築物のLCCO2評価指針を定める C建築物の建築に当たってはLCCO2評価の実施を建築主の努力義務とし、設計委託を受けた建築士はこれに必要な事項を建築主に説明や協力を行う D特定用途建築物の一定規模以上の建築に際しては着工の14日前までにLCCO2評価を行いその結果等を国交相に届け出るよう建築主に義務づける E国等の機関の長は特定用途の建築物の一定規模以上の建築に際してLCCO2評価を行いその結果を国交相に届け出るよう義務づける F建築材料等製造等事業者が上記指針に基づき当該製品の炭素排出量原単位を算定した場合にはその旨を広告等で表示できる G紛らわしい表示等に対し主務大臣は違反者に指示・命令等の措置を講じる

 上記@では、建築主はLCCO2の削減、建築士・建設業者はLCCO2の削減に関する事項の説明、建築材料・建築設備製造等事業者はその建築材料等の炭素排出原単位の表示等に努めると規定した。Bの指針では、LCCO2の算定・評価の方法と、その評価に係る建築主に対する判断基準等を盛り込む。Cでは当面総面積2000m2以上、Dでは同じく5000m2以上の事業用ビルを政令等で定める予定だ。Eは、官庁営繕部の取り組みを強化、先行実施も想定する。DとEについては、国が定めるBの判断基準に著しく不十分な場合にDは勧告、Eは協議を求めるとした。

 ◇建築物省エネ改正法の骨子
 1 「ライフサイクルカーボン(LCCO2)評価制度」創設…○建築主・建築士・建設業者、建築材料・建築設備製造など事業者の役割明確化 ○国が建築物LCCO2評価指針(統一の算定ルール)を策定 ○一定の建築物の新築等について、建築主は着工前の建築物LCCO2評価結果を国に届出(当面は総面積5000m2以上の事業用ビルを政令で規定予定)
 2-1 先導的な省エネ技術を評価する大臣認定制度の創設…先導的な省エネ技術を用いた建築物に対し国交大臣が個別にZEH・ZEB水準適合を認定
 2-2 「上位住宅トップランナー制度」の創設…概ね市場の1/4を占める住宅供給事業者は、 中長期計画を策定し、取組状況を毎年度報告
 3 建築物の環境性能の第三者認証・表示制度の創設…建築主等は、建築物のライフサイクルカーボン評価結果及び省エネ性能について、登録機関による第三者認証を受け、標章を表示することができることとするとともに、紛らわしい表示を禁止

(以下については本誌2882をご参照ください)



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…JAPEXが会社設立、INPEXは掘削開始、三菱重工は海外で提携

国内外で案件選別進むCCS事業、日本は2地域先行


 CCS(CO2回収・貯留)は脱炭素化手段として重要な対策の一つとなっている。特に、DCの急拡大で電力需要の急増や中東情勢の長期化も予想される中、世界各地で石油・ガス開発が進み、「エネルギー転換」からさらなるエネルギー供給拡大へと向かっている状況があり、CCS事業の重要性が増している。一時は事業化が停滞すると見られていたCCSも、案件数の減少はあるものの、より具体的な事業への集約が進む傾向が出てきた。

国内先進的9事業で、2000万tの貯留推進
 石油資源開発(JAPEX)は7月7日、北海道苫小牧地域でのCCS事業実施主体として「苫小牧CCS梶vを設立した。JAPEXは、苫小牧市沖での試掘に関する国の認可を苫小牧CCSに譲渡することを国に申請。苫小牧CCSが国に対して貯留事業の許可を申請し、事業の実施を目指す。苫小牧エリアのCCS事業は、出光興産北海道製油所、北海道電力苫東厚真発電所から排出されるCO2を両社が分離・回収し、JAPEXが回収CO2を輸送、地中に圧入・貯留する。
 またINPEXと関東天然瓦斯開発の合弁会社「首都圏CCS梶vは、千葉県九十九里沖でのCCS事業可能性調査のため、4月に経済産業省から試掘許可を取得。7月13日に試掘1坑目「九十九里J-1」の作業を開始した。九十九里J-1は同沖合約5km地点でCO2の貯留に適した地層の存在を確認することを目的としている。今後予定している試掘2坑目(同J-2)の評価データとあわせて、詳細な解析・評価を実施し、当該海域におけるCO2の安全かつ長期的な地下貯留の可能性を評価する。
 これら国内2地点のCCSは、いずれもJOGMECの「先進的CCS事業に係る設計作業等」として行われるもので、2030年代初頭までの貯留開始を目標とする。他にも国内貯留地点として、日本海側東北地方CCS、東新潟地域CCS、九州西部沖CCSの3地点が選定されている。また海外での貯留地点としてマレー半島沖北部及び南部、サラワク沖、大洋州の4案件が採択済みだ。これら9案件合計で年間約2000万tのCO2を貯留する計画が進む。
 三菱重工業は同15日、米電力会社エンタジーとガスタービン複合火力(GTCC)+CCS推進に向けたパートナーシップに関する覚書を交わしたと発表した。覚書では、エンタジーの発電所にCCSを設置することを想定しており、将来的に全体のコストを50%削減する目標を掲げる。三菱重工はGTCCとCCSの両方の技術を持っている。またエンタジーの事業エリアは、米国内最大規模の既存CO2パイプラインに近接しているほか、回収CO2を地下貯留するのに適した全米有数の地質条件を備えている。GTCCとCCSを統合したソリューションにより、業界における先駆的ポジションの確立を図る。





(以下については本誌2882をご参照ください)


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