経済産業省資源エネルギー庁は6月8日、ガス事業環境整備WG(座長;山内弘隆・一橋大名誉教授)会合において、石油から天然ガスへの燃料転換はエネルギーの安定供給・経済成長・脱炭素化の観点からGX推進に貢献するとの見解を示した。資エ庁と都市ガス業界は今後、燃料転換に対する自治体や需要家への訴求を強化する。
具体的には燃料転換がGXに貢献することの情報や好事例の発信、都市ガス導管事業者の埋設管情報の見える化などを進める。
地方ガスエリア、大きな燃料転換潜在需要
大手都市ガス会社は、既にインフラが整備されている地域でのガス転換を開拓中だ。一方で、地方都市ガスエリアは燃料転換のポテンシャルがあるに関わらず十分に進展していない。地方都市ガス会社が大規模な需要エリアの燃料転換を進める際、事業規模を大きく上回る投資が必要なケースや技術的なノウハウなどが不足している。
都市ガス業界のヒアリングによると、燃料転換がGXに貢献すると認識している自治体は限定的という。GX=カーボンニュートラル=再生可能エネルギーという認識が多く、自治体と地方都市ガス会社の低・脱炭素化に関連する連携協定でも、燃料転換を明確に位置付けているケースは少ない。資エ庁はこうした状況を打開するため、国として積極的に情報発信を強化する。燃料転換がGXに貢献する重要な取り組みであることを自治体や需要家が認識して施策や経営計画に組み込むよう、審議会や既存チャネルを通じて情報発信し、自治体・需要家・都市ガス会社の連携を進める。特に地方都市ガスエリアにおいて、より積極的に潜在需要家や地方自治体向けに情報開示を強化する方針だ(下図)。
また需要家や自治体が燃料転換を検討する際には、都市ガス導管のルートやコスト見直しなどの関連情報が必須となる。そこで導管事業者は、埋設管情報などの認知度向上、供給状況図(払出余力)の認知度・見える化を進める。ただ、会合である委員からは「既存燃料との価格差が大きな制約となっている可能性があり、本格的に導入を進めるのであれば、この価格差を縮小するための措置が必要。国や自治体による補助金など、導入を後押しする政策的な手当も必要」と、新たな支援施策を創設するべきとの意見が示された。
(以下については本誌2877をご参照ください)
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