週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2877.6.25




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…エネルギーの安定供給・経済成長・脱炭素の視点から政策的に重視へ

地方都市ガスへの燃料転換、GXに貢献と積極推進へ



 経済産業省資源エネルギー庁は6月8日、ガス事業環境整備WG(座長;山内弘隆・一橋大名誉教授)会合において、石油から天然ガスへの燃料転換はエネルギーの安定供給・経済成長・脱炭素化の観点からGX推進に貢献するとの見解を示した。資エ庁と都市ガス業界は今後、燃料転換に対する自治体や需要家への訴求を強化する。
 具体的には燃料転換がGXに貢献することの情報や好事例の発信、都市ガス導管事業者の埋設管情報の見える化などを進める。

地方ガスエリア、大きな燃料転換潜在需要
 大手都市ガス会社は、既にインフラが整備されている地域でのガス転換を開拓中だ。一方で、地方都市ガスエリアは燃料転換のポテンシャルがあるに関わらず十分に進展していない。地方都市ガス会社が大規模な需要エリアの燃料転換を進める際、事業規模を大きく上回る投資が必要なケースや技術的なノウハウなどが不足している。
 都市ガス業界のヒアリングによると、燃料転換がGXに貢献すると認識している自治体は限定的という。GX=カーボンニュートラル=再生可能エネルギーという認識が多く、自治体と地方都市ガス会社の低・脱炭素化に関連する連携協定でも、燃料転換を明確に位置付けているケースは少ない。資エ庁はこうした状況を打開するため、国として積極的に情報発信を強化する。燃料転換がGXに貢献する重要な取り組みであることを自治体や需要家が認識して施策や経営計画に組み込むよう、審議会や既存チャネルを通じて情報発信し、自治体・需要家・都市ガス会社の連携を進める。特に地方都市ガスエリアにおいて、より積極的に潜在需要家や地方自治体向けに情報開示を強化する方針だ(下図)。
 また需要家や自治体が燃料転換を検討する際には、都市ガス導管のルートやコスト見直しなどの関連情報が必須となる。そこで導管事業者は、埋設管情報などの認知度向上、供給状況図(払出余力)の認知度・見える化を進める。ただ、会合である委員からは「既存燃料との価格差が大きな制約となっている可能性があり、本格的に導入を進めるのであれば、この価格差を縮小するための措置が必要。国や自治体による補助金など、導入を後押しする政策的な手当も必要」と、新たな支援施策を創設するべきとの意見が示された。

(以下については本誌2877をご参照ください)



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…日揮がプロジェクト3件受注へ、東ガスはマレーシアで日本企業初の洋上受入基地開発

中東情勢混迷でLNGシフト加速、浮体式基地も脚光


 イランと米国によるホルムズ海峡封鎖で原油供給等途絶リスクが顕在化、国際的にLNGへのシフトがさらに加速する見通しになってきた。中東情勢の不安定化は従来から計画されていたプロジェクトに対して積極推進の機運を高めている。またLNG受入基地への新たな投資計画が浮上、今後は早期に建設可能な洋上浮体式への期待も強まる。

日揮HD、LNG3件で受注1兆円超確保へ
 日揮HDは6月8日、イタリアのエニが主導する特別目的会社からモザンビークの浮体式LNG(FLNG)プロジェクトを正式受注したと発表。フランスと韓国企業の共同で受注、総額約50億ドル(約7500億円)のプロジェクトだ。2028年完成予定でLNG生産能力は年間約360万t。韓国のサムスン重工が船体を建造し、日揮HDと仏テクニップエナジーが液化設備を担当。モザンビーク沖合のコーラルガス田に設置される。
 同ガス田では既に日揮HDなどが建設したコーラルサウスFLNG(年産340万t)が22年に運転開始しており(写真)、今回はそれに次ぐ第2期分となる。昨年、先行役務を受注しており、正式発注も近いと見られていた。
 また日揮HDは6月2日、LNGカナダ社(シェル、マレーシア国営石油、三菱商事など出資)から第2期増設案件の先行役務も受注した。昨年、生産開始した第1期計画と同じく年1400万tの大規模陸上LNGプラントを建設する。総投資額は非公表だが、おおよそ3兆円規模と見られており、26年度中にも正式受注が期待されている。
 同社は今年度、上記二つのLNGプロジェクトのほか、仏トタールなどが進めるパプア・ニューギニアのパプアLNGプロジェクト(同400万t)の受注を予定している。今年3月には優先交渉権を獲得しているため、金融面などで大きな問題がなければ年度内に正式契約となる見込みだ。同プロジェクトでは圧縮機動力として従来のガスタービンに代わり、電動モーターを採用した「E-Drive」を取り入れ、CO2排出量を低減する低炭素型として計画されている。
 こうした三つの案件だけで、同社は今年度1兆円を超える受注を確保する見込みだ。





(以下については本誌2877をご参照ください)


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